「10%」‐22 冬実と出会ってから、獣医を目指すようになった。 仮にも医学なだけあって、受験戦争の厳しさは想像以上だった。 不合格、浪人生活。目前に迫ってきた2度目の受験。 しかし、その日が来たのは、あまりにも突然だった。 完全無菌室。ガラスで仕切られたその部屋で、ビニル地のカーテン越しに冬実は、 健一とは対照的に、穏やかな笑みを浮かべていた。