心の闇 Part1
今、私がビジネス上、最も尊敬している師匠が数年前に書かれていた講義の内容に感銘を受けたので、どうしてもブログで伝えたいと思いました。
誰もが持っている「心の闇」についてです。
少し長くなりそうなので、2回に分けてお伝えします。
恋愛が上手くいかない、
職場での人間関係が上手くいかない、ビジネスが上手くいかない・・・
など、多くの人が持っている悩みの99%は人間関係に起因するものです。
本人は色々と頑張っているはずなのに、どうやっても人間関係がうまくいかない場合や、
なぜか仲間外れにされてしまうような場合、
ビジネスが上手くいかない場合などの多くには、知識や方法論以前の深刻な問題があるようです。
「恋愛が上手くいかない」というケースの場合、恋愛の知識や経験以前に、
「女性にモテるような男は、裏で女性を裏切るような事をしている」などという心の闇がある事が多いのです。
「職場の人間関係に悩んでいる」というケースでは、「周りの人達は能なしばかりだ。
誰も私のことなど理解できやしない」とか「皆私の事を、どうせ馬鹿にしているんだろう」などといった“闇”を持っている事が多いのです。
そして、なぜ無意識にそう思うようになったのか?
ということなんです。
冒頭で、「人間の悩みの99%は人間関係に起因する」ということを言いましたが、
ダークサイドは、人間関係の中で作られていくものです。
と言ってもピンとこないかもしれませんね。
「セルフイメージ」は、「身近な人間関係のアベレージが、今の自分のセルフイメージなのです。様々な性格や性質を持った人間の中で、人は長年もまれ続けるわけです。
これがダークサイトであり、誰もが持っているものです。
しかし、多くの人が自分のダークサイドに気づくことができないのです。
人間関係における衝突や誤解というものは、ダークサイドが引き起こしていると言っても過言ではありません。
思い出してください。
あなたが今まで生きてきて、両親や教師から教えられてきた事があると思います。
「これをやってはダメだ」とか「これは悪い事だ」などのように、 “常識”として刷り込まれてきた事があると思います。
・人を傷つけてはいけない、
・人の物を盗んではいけない、
・嘘をついてはいけない、
・贅沢をしてはいけない、
・裏切ってはいけない、
・迷惑をかけてはいけない、
・お金に執着してはいけない、
・無駄遣いをするな、
・肘をついてご飯を食べるな、
・暴力を振るうな
・・・言い出したらキリがないと思います。
これらは基本的に悪い事だと教え込まれているのですが、その裏側で、自分の抑え込まれた気持ちがくすぶっています。
抑え込まれた気持ちは、発散する場所がないため、どんどん溜め込まれていきます。
しかし、その元凶となっている心の闇の部分に本人が気づけていないわけですから、なぜ負の摩擦を生んでしまうのか、ということがわからないのです。
仮に自分の闇に気付くことができていたとしても、本人としては綺麗に隠せているつもりなので、摩擦が生まれる原因がわかりません。
そうして、場合によっては、人間不信になったり自暴自棄になったりしてしまうのです。
人間の感情を含めた物事には全て、光と影、ポジティブとネガティブがあるのです。
わかりやすく言うと、あなたが人を見て「嫌」だと思う部分があったとするなら、それは実はあなたにもその嫌な部分が在るという証明なのです。
もし無ければ、何も感じないはずなのです。
いくつか例を出しますので、ネガティブからポジティブに行く過程を
一緒に考えてみましょう。
●人を裏切る癖がある人の例
Step1:まずは、「自分は人を裏切る癖がある」というダークサイドを認識し、直視する。
Step2:次に、「どうして裏切ってしまうのか」を考えてみる。
Step3:それは、「相手の期待に応える自信がないからだ」と気付く。
Step4:結果、「人の期待に応えられるような人間になれるよう努力しよう」と決めることができる。
●いつも他人の能力を妬んでばかりいるような人の例
Step1:先ずは、「自分には他人の能力を妬む感情が大きい」というダークサイドを認識し、直視する。
Step2:次に、「どうして妬んでしまうのか?」を考えてみる。
Step3:それは、「自分が手に入れたい物を持っているからだ」と気付く。
Step4:結果、「それを手に入れるためには、収入を上げたり、人間的魅力を磨く必要があるから頑張ろう」と決めることができる。
●仕事で頑張っている友人の成長や成功を恐れているような人の例
Step1:先ずは、「自分は友人の成長や成功を恐れている」というダークサイドを認識し、直視する。
Step2:次に、「どうして恐れているのか?」を考えてみる。
Step3:「友人に置いていかれるのではないか?」「友人から相手にされなくなるのではないか?」「バカにされてしまうんじゃないか?」という恐れの感情があることに気付く。
Step4:結果、「友人に追い越されないように、自分ももっと仕事を頑張ろう」「共に成長すればお互いにとっていいことじゃないか」と決めることができる。
●他人の嘘は許せないが、実は自分自身に虚言壁があるような人の例
Step1:先ずは、「他人のつく嘘が許せない。でも、自分自身に虚言癖がある」というダークサイドを認識し、直視する。
Step2:次に、「どうして他人の嘘が許せないのか?」「それなのに、どうしても自分には虚言癖があるのか?」を考えてみる。
Step3:それは、「他人の嘘が許せないのは、嘘が醜い事を知っている」「醜いと知っているのに嘘をついてしまうのは、それ以上に自分を良く見せたい」という感情があることに気付く。
Step4:結果、「嘘をつく他人の感情を理解し、もっと優しくなろう。そして自分は、嘘をつかなくても良く見てもらえるような努力をしよう」と決めることができる。
このように、ダークサイドをしっかりと自分の中で直視することができれば、それは全てポジティブな方向へと力強く変化するのです。
わざわざ人に言う必要はありませんが、自分のダークサイドを見つめて、分析して、認めてあげる作業が大事なのです。
ダークサイドとは、「裏側の」部分です。
直視したくないから、認めたくないから、誰かに気付かれたくないから裏側にある、それだけです。
しかし、それは、紛れもないあなたの一部だということを理解しましょう。
ポジティブな面や人に自慢できるような部分ももちろんあなたの一部ですが、ダークサイドもあなたの一部なんです。
ダークサイド自体、実はプラスだということに気付いてください。
隠しているからダークサイドになっているだけであって、隠さず直視して表に出した瞬間、
それはダークサイドではなく、「価値」という光に変わります。
これは何度でも言いたいのですが、全ての暗いダークサイドの反対側には、明るい光があります。逆に言うと、光がないところには影は絶対に存在しません。
ダークサイドがある、イコール光がある、
ということです。
(Part2に続きます)