【一見悩みが無さそうですが・・】

お金にまつわる夫婦のトラブルは、実に千差万別。

 

よくあるのが、

 

「実は借金があった!」

「何回約束しても、ギャンブルを止めない。」

「転職を繰り返すので、一家の収入が安定しない💦」

 

など、家計のひっ迫につながる悩みです。

 

しかし一方で十分な収入があり、浪費癖もなく、経済的は問題なさそうな家庭であれば、夫婦の仲は円満か?というと、必ずしもそうとは言えません。

【キョウコさんのケース】

例えば、40代のキョウコさん。

まだ小学生の女の子がいるので、キョウコさんは子どもの側にいたいと考え、派遣社員として扶養の範囲で働いています。

 

それに対し夫は某大手メーカーの管理職で、ほどほどに同僚との付き合いはしますが、特にゴルフや交際費に散財するようなことはなし。

家でもほとんど飲まず、タバコも吸いません。

また株やFXで、大きな損失を出した経験もありません。

 

で、何が趣味なのかというと、「お金を貯めること」。

 

【夫が誓ったこと】

夫は普通のサラリーマンの家で育ちましたが、両親はどちらもお金の管理が得意ではなく、いつも家計は火の車で、大きな出費が必要な時には、大騒ぎするのが常でした。

それを見て育った夫は、子供心に「自分はこの轍は踏むまい。」と心に誓いました。

 

ある時、雑誌で億を貯めた人の記事を見て、「自分も一度は、億というお金を手にしたい。」と強く思い、貯める決心をしました。

 

夫はもともと穏やかな人柄で、キョウコさんはそこに惹かれ、「この人となら、明るい家庭を築けるだろう。」と思い結婚したのですが、いざ一緒に暮らしてみると、何かと金銭感覚の違いに戸惑うことになりました。

 

【経済性が最優先!】

キョウコさんは家計簿をつけることに特に抵抗はありませんでしたが、夫がいちいち家計に口を挟むのには閉口しました。

ちょっと大きな買い物をする時には、夫に相談しないといけません。

 

また洗濯や掃除など、電化製品を動かす時は、電気代の安くなる夜でないとダメ。

ご飯もまとめて炊き、普段は冷凍したものを電子レンジで解凍して、温めます。

でもキョウコさんは心の中で、「ご飯くらい、炊きたてを食べたい!」と思っています。

 

洗剤もシャンプーも、ネットで調べて、最も経済的だと思われるものを、まとめ買い。

キョウコさんが、試してみたい新製品や、好きな香りに惹かれて買うと、夫は素早く目を留めて、値段を聞いきてきます。安ければ「まぁ、仕方ない。」と言う反応ですが、夫の基準よりも高いと、文句は言わないまでも、やや不機嫌になります。

 

【キョウコさんが育った家庭】

キョウコさんもサラリーマンの家庭に育ちましたが、大らかな両親の元で、特にお金については意識することなく育ちました。

その結果、金銭感覚は恐らく平均的で、独身時代も特に浪費することはなく、預金も天引きできちんと貯めていました。

 

ところが結婚してからは、「これ買いたいな。」と思うたびに、「夫はどう考えるだろう。」と考えないといけません。

結婚生活は、価値観の違う2人のすり合わせの連続だ、ということは分かっていたつもりでしたが、だんだん息が詰まるように感じることが増えてきました。

【今後どうしよう・・・ 】

こんな生活が、この先何十年も続くのかと思うと耐えられそうもなく、娘が中学生になったら、もっと出勤日数を増やすか、あるいは心機一転、勉強して収入の増える、違う仕事にチャレンジしようか思案中です。

正直離婚を考えたこともありますが、夫は悪い人ではなく、また娘にとっても良き父親ですので、そこまで思い切る気にはなれません。

ただいろいろ思い悩みながらも、毎日モヤモヤしています。

 

【何がマズかったのか?】

ここで何がいけなかったか、考えてみましょう。

 

夫が目標にした1億円の目標は、それなりに理解できるものではあります。

 

しかし、結婚した以上は、パートナーにも十分な理解をしてもらい、同じようなモチベーションを持ってもらわないといけません。今自分の方が高収入で、世帯主になっているからと言って、「当然、同じ目標を持ってくれないと。」などと思っていては、長い結婚生活、到底続かないでしょう。

 

またモラハラ夫ではないからと言って、それで良し、ということでもありません。

 

【2人が話すべきこと】

夫は

「自分がこうしたいので、よろしく。」ではなく、最初の段階で、

 

・なぜそうしたいのか、

・妻に同じ目線を持ってもらえるか、

・実行の障害になるとしたら、それは何か?

・どの程度妥協してもらえるか?

 

などについて、十分伝えたうえで、納得を得るべきだったと言えるでしょう。

 

 

一方キョウコさんの方も、

 

・どこまで夫に共感できるか

・このままでいったら、一緒に暮らすのはイヤになるかもしれない

・どの程度であれば、ストレスなく、協力できるか

 

について、はっきりさせる必要があります。

 

【食い違うのは当然のこと】

毎回繰り返し申し上げていますが、育ち方が違う2人が一緒に暮らすのです。

 

女性同士のルームメイトであっても、齟齬はたくさん生まれます。

ましてコミュニケーション能力が、女性よりも概して不足している男性と暮らすのであれば、なおさらのこと。

 

1億円という高い目標を掲げるのであれば、この2人はそれぞれの預金高を報告し合い、都度モチベーションを高めていかないと達成は難しいでしょう。

 

このままでいけば、離婚は避けられたにしても、キョウコさんは収入が増えても、今までを取り戻すかのように、散財に走る可能性も大。

【気を付けるべきこと】

ただ互いの経過報告を習慣にしたとしても、気を付けなくてはならないのは、どちらかの心の底に「恐れ」があった場合です。

このお2人の場合は、夫の心の底に「貧乏に対する恐れ」があると、順調に預金高が積み上がっていったとしても、「まだ足りない、まだ足りない💦」と感じ、なかなか満足できないということになりかねません。

 

自分でそうした恐れに気付くことができれば一番良いのですが、それが難しい場合にはタロットで潜在意識やトラウマを観たうえで、2人のこれからについてアドバイスをもらうという方法もあります。

 

いずれにしても、金銭感覚はその人の価値観を映す、主な鏡の一つです。

結婚生活の大きなネックになり得るポイントですが、同時にこれが解決できれば、相当部分の悩みが減ります。

 

だから何かモヤモヤすることがあれば、そのままにしないことです。

 

次回は金銭感覚と時代背景について、触れてみますね。

 

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