ただし少女はレベル99 著者:汀こるもの 出版社:講談社 出版年:2014年2月6日 評価:☆☆ 完了日:2014年10月10日 ラベル:ミステリー&サスペンス
表紙折り返しに著者コメント。
「綾波系無表情美少女が、超絶美形妖怪ハーレムにチヤホヤ×3される話を書きたかったはずでした」
初っ端からなに言ってんだ?この人。
綾波系のはずが、ふたを開けてみればどうしてこうなった!?的なキャラに変容しちゃってるし。無表情かもしれないが綾波のように無口ではない。むしろ傲岸不遜。ほんと、どうしてこうなった?
【収録作品】
幸運には限度がある
言葉はいつか自分に返ってくる
私の幸せは貴方のそれではない
「幸運には限度がある」
中学一年生の出屋敷市子は、デビット・カッパーフィールドだ(アメリカの有名なマジシャン)。
不可能と思われることを平然とやってのける。強情な態度のためか、彼女はクラスの女子たちからいじめの対象となっていた。しかし、市子自身は何とも思ってない様子。
ある日、葛葉芹香は市子から声を掛けられる。クラスメイトとはいえ、今まで会話したこともないにも関わらず。
市子はこう言った。
「ケータイに入っている私の写真を今すぐ消せ!さもなくば、お前に災いがもたらされる」と。
いきなり何なの?この人。たいして気にすることなく、そのまま放置しておいたら、ラッキーなことが芹香の身に続けて起きた。
これに気をよくしていた芹香だったが、それがこんなことになるなんて・・・・。
なんか、芹香の態度が軽すぎないか?親友が目の前で死んだっていうのに、立ち直るのが早すぎる。
あと、「誰が何した」という文章の基本が押さえられてないから、話がつながらない。頭の中にすっきり入ってこない。これだからメフィスト系作家は・・・(-_-;)
話が脱線しすぎていて、物語の本筋がどこにあるのか分からなくなる。茶化す部分はほどほどにしておいてくれないと。あるいは茶化していたとしても、ちゃんと本筋につながるような形にしておいてくれ。
結局何を書きたいんだ、作者は?
「人生に無駄な伏線はない」
連続少女誘拐殺人事件が起きた現場を巡って花をたむけている一人の男がいた。これに興味を示した市子がなぜだか付いてくる。
この男の正体とは―――!?
4編の中ではこれが1番まともだったかな。マシというだけで、素敵だとかよくできているという訳ではない。
っていうかさ、否定形というか打消しの表現多用しすぎ。
「~ということでもないが。」←これ
多用しすぎると、表現としての効果がなくなるんだよ。ほどよく使わないと。
男がなぜ市子にあんなことをしたのか意味わからん。普通に犯罪として通報できるレベル。
男の正体を〇〇だと錯覚させたかったのか?だとしても、やっぱり意味わからん。匂わせるだけでよく、そんなことする必要はなかったよな。
全体的に言ったら、何ら意味のない小説だったな。汚い言葉ばかりで、過去に市子がなんの仕事をしていたのか、曖昧なままだったし。
云わば、作者のウ〇コみたいな小説。大切な栄養素は全部体内に取り込んで搾りかすだけ提供、みたいな。ウ〇コ小説。