暴走ボーソー大学 著者:山之口洋 出版社:徳間書店 出版年:2011129日 評価:☆☆☆ 完了日:2014923日 ラベル:現代ビル

 

 

 

 
 

 

バカバカしすぎて笑える。大学生って、なんでこんなにもバカなんだろうね。

有川浩『キケン』と似ている。

 

 

 

 

房総自由大学に通うシンジはピンチに陥っていた。四回生になるというのに、卒業のための単位が全然足りないということに。絶望的ですやん。

 

それもこれも、シンジが部長を務める極楽鳥研究会のせいだ。通称・極研。

これは、ラクして生きて、この世を謳歌しようという非常にまじめに不真面目なことに取り組むサークルである。こんなことばっかりしてるから、学生の本分であるはずの学業は低空飛行状態。いまに至るというわけだ。

 

 

 

 

もう一つ、シンジの頭を悩ます問題があった。新入部員の確保である。シンジたち四回生が卒業した後、メンバーが三人になってしまう。そうなると、サークルは解散させられてしまう。

 

20年以上続いたサークルの伝統をシンジの代で潰すわけにはいかない。と、メンバーの勧誘に精を出すシンジであった。

 

そもそも、極研にサークルとしての伝統なんてあるのか()

お気楽にみんなで集まって遊ぼうぜ、みたいなノリだけのサークルですやん。

 

いったい何の役に立つのか分からないサークル・極研。そのメンバーは一癖も二癖もあるヤツらばかり。高所大好きな山賀、大学生よりもホストが本業の彰、姉御肌で女社長との異名をもつ杏子、鉄オタな楠葉。あとイレギュラーにやって来るきたねこ。

 

 

 

 

そんななか、大学にのっぴきならない事態が浮上する。それは、前期をもってこの大学が廃校になるというのだ。

なんで年度の途中で!?そこには、理事長の思惑が絡んでいるようで・・・。

 

 

 

 

最初は、笑える表現ばかりで面白かったのだが、中盤からそのトーンがやや落ちるかな。代わりにきな臭さが漂ってくる。あと、いちいちカメラワークの説明はいらない。それは、読者が想像の中で決めることだから。

 

 

やだっ(*ノωノ)

うさぎの餅つきだなんて、言ってることがお下品すぎる。

彰の働き先であるホストクラブで、彼らが客のために歌う唄がな、これまた卑猥だ(隠語だけど)。

 

 

 

 

別にいいじゃん。大学なんて無くなったって。彼ら自身が言うように、この大学、Fランクっすよ。大学を卒業できたとしても、ブラック企業に掴まるか、就職できずにフリーターするかのどっちしかないよ。レベルの低い大学は絶望的なのだ。

 

それでもシンジにとっては、大学ぐらいはきちんと出ておきたい。このまま単位を集められずに中退することになると、自動的に親父が経営している肉屋の跡継ぎにさせられてしまうから。

 

でもキミ、就活してないよね。ていうか、単位集めで忙しくてそんなこと出来ないよね。

 

 
 

 

変人ばかりの極研メンバー。ところがどっこい、彼らのその変人っぷりが今回の廃校騒動に一役買うんだな、これが。