代書屋ミクラ 著者:松崎有里 出版社:光文社 出版年:2013年9月19日 評価:☆☆☆ 完了日:2014年2月5日 ラベル:現代
ひとくせも、ふたくせもある教授たちを相手に、今日もぼくは大学内を東奔西走する
「代書屋」ってどういう仕事なんだろうな。識字率が低かったころ、代わりに手紙とか書いてあげるという職業が中世ヨーロッパ時代にあったそうな。まぁ、それって「代筆屋」なんだけどな。
ここでいう代書屋とは、教授たちの代わりに論文を執筆すること。なんでこんな仕事が成立するかは、通称「出すか出されるか法」が施行されたため。
正式名称は「大学および各種教育研究機関における研究活動推進振興法」。一定期間ごとに一定の質または量を確保した論文を提出しなければ、研究者は退職させられるという法律である。
ただでさえ、学生たちへの講義や会議などで忙しい教授たちなのに、この法律のせいでさらに忙しさに拍車をかけられるはめになってしまった。そこで代書屋の登場である。教授の研究結果をもとに、論文に仕立て上げるのだ。
大学を卒業してまだ間もないぼく(ミクラ)。10歳以上も年の離れた大学の先輩・トキトーさんに代書屋という仕事を紹介され、この春から職業にすることを決めた。
ミクラは母校である大学周辺にそのまま住み続けている。そしてミクラは、大学界隈で働く女性たちに恋をする。行きつく先は失恋だけどな(笑)
【収録作品】
超現実な彼女
かけだしどうし
裸の経済学者
ぼくのおじさん
さいごの課題
なんと言ってもな、代書屋稼業として相対する教授たちがこれまたキョーレツな人たちばかりなんだよな。うん、まぁ、大学教授が変人ばかりなのは知ってるけど。
ミクラは新人ということもあって、毎回手こずるはめになる。変人教授たちの相手も大変だけど、依頼される論文内容にも頭を悩まされる。
仕事に対する姿勢は立派だけど、もうちょっと距離感というか、客観性を保たないといけないと思うよ。泣くなよ、ミクラ。
トキトーさんもまた曲者だな。新人ミクラに仕事を回してくれるのだが、有無を言わせぬ言い方。
「行けるか、行けるな、行け」
と来るんだもんな。必ず最後は命令口調。
でも、自力で仕事を取ってくるのはまだ難しいミクラにとっては有り難い存在。
「超現実な彼女」
花屋のレニエさんに恋をした。彼女は今までぼくの周りにはいなかったタイプの女の子。レニエさんの受け答えはいつもぼくの予想の斜め上。そう、超現実なのだ。
初仕事は、工学部応用心理工学科の助教からだった。彼の研究内容は「呪術」について科学的に分析するというちょっと興味惹かれるもの。
「裸の経済学者」
無人販売所で購入したあんぱん。何気なく食べてみると、そのうまさに驚くぼく。そんなところへ、あんぱんの代金回収にやってきた女性にぼくの心は釘付けとなる。
自分で仕事を取ってくることの難しさを痛感していた今日この頃に、トキトーさんから仕事が回ってきた。農業経済学の准教授。彼は超がつくほどの合理主義者だった。
「最後の課題」
ふと目について入った喫茶店。そこでぼくは、ゆでたまごの君に惚れたのだった。
今回の依頼人は、文学部の反心理学の教授。長期間にわたる実験結果を論文にまとめるというものだ。
失ったものは何だったのか。それに気づいた時、ぼくはぼく自身を取り戻せるだろう。
BGM セカイイチ『勇気の花』
ひとくせも、ふたくせもある教授たちを相手に、今日もぼくは大学内を東奔西走する
「代書屋」ってどういう仕事なんだろうな。識字率が低かったころ、代わりに手紙とか書いてあげるという職業が中世ヨーロッパ時代にあったそうな。まぁ、それって「代筆屋」なんだけどな。
ここでいう代書屋とは、教授たちの代わりに論文を執筆すること。なんでこんな仕事が成立するかは、通称「出すか出されるか法」が施行されたため。
正式名称は「大学および各種教育研究機関における研究活動推進振興法」。一定期間ごとに一定の質または量を確保した論文を提出しなければ、研究者は退職させられるという法律である。
ただでさえ、学生たちへの講義や会議などで忙しい教授たちなのに、この法律のせいでさらに忙しさに拍車をかけられるはめになってしまった。そこで代書屋の登場である。教授の研究結果をもとに、論文に仕立て上げるのだ。
大学を卒業してまだ間もないぼく(ミクラ)。10歳以上も年の離れた大学の先輩・トキトーさんに代書屋という仕事を紹介され、この春から職業にすることを決めた。
ミクラは母校である大学周辺にそのまま住み続けている。そしてミクラは、大学界隈で働く女性たちに恋をする。行きつく先は失恋だけどな(笑)
【収録作品】
超現実な彼女
かけだしどうし
裸の経済学者
ぼくのおじさん
さいごの課題
なんと言ってもな、代書屋稼業として相対する教授たちがこれまたキョーレツな人たちばかりなんだよな。うん、まぁ、大学教授が変人ばかりなのは知ってるけど。
ミクラは新人ということもあって、毎回手こずるはめになる。変人教授たちの相手も大変だけど、依頼される論文内容にも頭を悩まされる。
仕事に対する姿勢は立派だけど、もうちょっと距離感というか、客観性を保たないといけないと思うよ。泣くなよ、ミクラ。
トキトーさんもまた曲者だな。新人ミクラに仕事を回してくれるのだが、有無を言わせぬ言い方。
「行けるか、行けるな、行け」
と来るんだもんな。必ず最後は命令口調。
でも、自力で仕事を取ってくるのはまだ難しいミクラにとっては有り難い存在。
「超現実な彼女」
花屋のレニエさんに恋をした。彼女は今までぼくの周りにはいなかったタイプの女の子。レニエさんの受け答えはいつもぼくの予想の斜め上。そう、超現実なのだ。
初仕事は、工学部応用心理工学科の助教からだった。彼の研究内容は「呪術」について科学的に分析するというちょっと興味惹かれるもの。
「裸の経済学者」
無人販売所で購入したあんぱん。何気なく食べてみると、そのうまさに驚くぼく。そんなところへ、あんぱんの代金回収にやってきた女性にぼくの心は釘付けとなる。
自分で仕事を取ってくることの難しさを痛感していた今日この頃に、トキトーさんから仕事が回ってきた。農業経済学の准教授。彼は超がつくほどの合理主義者だった。
「最後の課題」
ふと目について入った喫茶店。そこでぼくは、ゆでたまごの君に惚れたのだった。
今回の依頼人は、文学部の反心理学の教授。長期間にわたる実験結果を論文にまとめるというものだ。
失ったものは何だったのか。それに気づいた時、ぼくはぼく自身を取り戻せるだろう。
