$縮まらない『何か』を僕らは知っている-イエローキッド フライヤー
イエローキッド/真利子哲也 (2009)

監督・脚本:真利子哲也
出演:遠藤要、岩瀬亮、町田マリー、波岡一喜、玉井英棋、でんでん


ボクサーを目指す青年と
マンガ家の描く世界がクロスする、
パワフル・エンタテインメント!

$縮まらない『何か』を僕らは知っている

 東京の片隅に暮らすボクサー志望の青年田村(遠藤要)。痴呆の祖母澄代(小野敦子)の世話をする毎日の彼は、バイトをクビになり、夢も希望も金もない最低の日々を送っていた。ボクシングだけが心の拠りどころだったが、ジムの先輩榎本(玉井英棋)からは当り屋で金を稼ぐことを強要される。そんなある日、新進気鋭の漫画家服部(岩瀬亮)がジムを訪れる。漫画“イエローキッド”の主人公のモデルとして、元アマチュアボクシング世界チャンピオン三国(浪岡一喜)を取材することが目的だった。服部のファンだった田村は、この訪問をきっかけに服部と親しくなる。一方、服部はかつて自分の恋人だった麻奈(町田マリー)が三国と同棲、妊娠していることを知る。三国に対して憎しみを抱いた服部は、三国を予定していたキャラクターのモデルを田村に変更、三国を悪役“ブラッディ・サン”として漫画を描いていく。その頃、田村の自宅には榎本が訪れ、澄代の年金を奪っていく。榎本を追って街に出る田村だったが、彼を見失い、突発的に通行人の財布を奪ってしまう。さらに、当たり屋の現場に遭遇すると、榎本たちから金を横取りする。行き場のない怒りをぶつけるように、ビルの屋上から奪った現金をばら撒く田村。新聞の記事になったこの田村の行動を知った服部は、その行動が自分の漫画と同じであることに気付く。漫画同様に、田村が“ブラッディ・サン”=三国を殺すつもりだと直感した服部は、三国のアパートへ向かう。扉を開けた服部の目に飛び込んできたのは、怯える麻奈、血まみれの田村、無残な姿で横たわる三国の姿……。だが、それらはすべて服部の妄想だった。いつしか、服部は田村と漫画の主人公を混同するようになっていたのだった。そのころ田村は、澄代を置いて家を出る決意を固めていた。だが、荷物を抱えて家を出た矢先、彼は榎本に切りつけられる。血を流して倒れる田村。榎本はその場を走り去っていく……。

$縮まらない『何か』を僕らは知っている

$縮まらない『何か』を僕らは知っている

短・中編作品で数々の賞に輝き、国内外で注目を浴びる真利子哲也の初長編監督作
ボクサー志望の青年の日常と、彼の愛する気鋭漫画家の作品世界が次第にリンクしていく

$縮まらない『何か』を僕らは知っている

$縮まらない『何か』を僕らは知っている-イエローキッド フライヤー

監督の真利子哲也さんは東京芸術大学映像研究科4人の学生で監督した
映画『ラッシュライフ』を制作した内の一人です。

nobodymag
『イエローキッド』真利子哲也インタヴュー

ボクサー志望の青年(田村)を演じるのは
映画『クローズZERO II』などに出演している遠藤要さん。

服部の元恋人(麻奈)を演じるのは
昨年公開された映画『美代子阿佐ヶ谷気分』で
ヨコハマ映画祭最優秀新人賞を受賞した、
劇団「毛皮族」の町田マリーさん。

毛皮族 — MEMBER — 町田マリー

映画館を出ると
君もマンガのヒーローに!

予告編は公式サイトで観れます
映画『イエローキッド』オフィシャルサイト

2010年1月30日より、ユーロスペースほかにて全国公開