$縮まらない『何か』を僕らは知っている-無題3
無題(3)/downy (2003)

ヘッドフォン苒(ZEN)


はるか音も色も無く、

陽も無い。

情緒は脹らむが、

生まれるでも無く、

茜が射す。

 然よ、然・・・ 心(シン)に居ろ。


都和(トワ)を抜けると

風邪は冷たく

声が掠れる。

夜が見せる慕情なども無い

 「ここに居ろ、然!


鉄の日が始まる。

青白い砂は噛まねえ。

 鉄の日が始まる・・・

(アイデンティティも空し、孟冬(モウトウ)の智も暗む)


黒い眉間。

呟く涙ガス。

右脳に咲き、絡ませ、あんたを生もう!

千と陽

嘆(タン)と業(ゴフ)


春には会いましょう・・・

 春には会いましょう・・・


はるか音も色も無く

 陽も無い。