「ずっと好きだったの」
千佳は言った。
裏切り者。
心の中でつぶやいた。
裏切り者。
二人とも私を裏切った。
「ごめん……。奏、ごめん」
「何を許してほしいの?ねぇ?」
私が許しても許さなくても、日々は続いていくのに。
「千佳は、私に、許してもらうことで何を得るわけ?」
「ごめん」
君はまた私に謝った。
だから何?どうせ戻ってきてくれはしないくせに。
でも…。
「ばいばい」
私は、笑顔でそう言った。
君は、悲しそうな顔をした。
初めて、泣きたい気持ちになった。
君とはもう二度と会えない。
笑顔を見ることもできない。
くるりとUターンをすると、私は赤く色づいてきた木々の海へと歩いていく。
君が何か言った気がした。
聞こえない、何も。
それでも、君の幸せを願う。
願うつもりだった。
家に着くと、涙があふれてきた。
一緒に、一緒に。
一緒にいたかった。
私は、君のことが好きだった。
涙が止まらない。
でも、どんなに悲しくても、時は止まってはくれないみたいで。
それから、三日がたった。
私の携帯電話のアドレスは、二つ名前が減った。
千佳を削除。君を削除。
アドレスと一緒に、記憶は消えてはくれなかった。
ディズニーの曲が流れて、私ははっと驚いた。
携帯電話?
画面には、見慣れない番号。
ううん、違う。
これは、千佳の携帯電話。
一瞬ためらって、通話ボタンを押す。
「もしもし!!??」
千佳のあせった声が聞こえた。
「何の用?」
私は言った。
「神崎君がっ!神崎君が!!」
君が居なくなった。
「じゃあ、なにがいいたかったの?」
私は、できるだけ冷たい声で言った。
「奏はあの時、何のために謝るのか私に聞いたよね?」
千佳は言った。もみじが、きらきらと雨のように降る。
「私はあの時、確かに許してもらいたかったのかもしれない」
そんなこと、今言われても困る。
何で?何で今日なの?
一年前の出来事を、すべて忘れろって言うの?
「神崎君が、何を考えていたのかなんて分かんない」
千佳は続ける。
「私は許すつもりなんてない」
「そうじゃないの」
もうどうしようもない。
何で人間はテレパシーが使えないんだろう。
私の、ことばにできない、この気持ちを。
だれかに全部読み取って、ちゃんとした形にしてもらえたら。
「これ、神崎君の机にあったの」
千佳が何かを取り出した。
もみじが、いっそう激しく吹き荒れる。
まるで私の視界を、阻むように。
「なにそれ?何なのかさっぱり分からない」
もみじがもっと降ればいい。
私は何も見たくなんかないし、知りたくなんかない。
ふれ、ふれ、ふってしまえ。
そのまま、世界を壊してしまえ。
「奏への手紙だよ」
千佳の表情は、見えない。
きっと、何も見てなんかないんだ。
あの日の君のように。
「千佳は、それを渡しにきたの…?なんで、今更?もうやめてよ!!!!」
私は怒鳴る。
もういやだ。もう嫌。消えてしまいたい。
AでもBでもCでもない。
本当は形なんかどこにもない。
理解することなんか、本当の痛みなんか、絶対に誰にも分からない。
私にだって分からない。
君が幸せならいいと思った。
どんなにつらくても笑おうと思った。
最後の仕打ちがこれ?
一年たってやっと、忘れられると思ったのに。
「見たくない。そんなのいらない」
「いい加減にしてよ!!!」
千佳が怒鳴った。私は驚いて顔を上げる。
世界がとまる。紅葉も、風も。
すべてが動きを止めた。
もみじが、ゆっくりと地面に落ちていく。
視界が開ける。
そこには、泣いている、千佳の姿があった。
「これを読んで。ほんとうに、最後の親友のお願いだと思って…」
泣いている。
ああ、そうか。
みんな傷ついたんだ。みんな、痛みを背負ったんだ。
絶対に、痛みなんか分からない。
でもだからこそ、誰か一人が痛みを背負うなんてありえない。
私はしゃがみこんで泣いている、千佳の手からそっと手紙を抜き取る。
ゆっくと手紙の風を開けた。
「桜井へ」
そう君の字で書いてある手紙。
いままで、仲良くしてくれてありがとう。
好きって言ってくれてありがとう。
君の手紙には、沢山のありがとうが詰まっていた。
涙でぼやけて字が読めない?
最後まで読みたくなかった。
きっと最後には、別れの言葉が書いてあるのだろう。
「もう、桜井とは一緒に居れない。本当にごめん」
それから、最後の一行に目を移す。
紅葉が、覆い隠そうとしている。
世界を紅く染めようと。あの日の教室のように。
君が何も残してくれないなんて、ただの私の思い上がりだった。
この手紙は、別れなんかじゃない。
千佳が今日持ってきたのは、ただの過去を蒸し返す言葉じゃない。
ごめんなさいは、許してほしいわけじゃない。
救おうとしたのだ。馬鹿な私を。
君には、もう会えない。千佳にも、もう会わない。
それでも、それだからこそ、
この手紙は千佳と君からのさいごの誕生日プレゼント。
最後の行、君の手紙の最後の行に。
「誕生日おめでとう、奏」
君が、好きだった。
何にも変えられないくらい好きだった。
君がそらを飛べるといえば、
鳥にだってなれると思っていたんだ。
「…奏?」
誰かに呼ばれて、私は振り返った。
そこに居たのは、千佳だった。
秋の紅葉の季節。
君の隣に居た、あの時の青葉は、もう枯葉となった。
また新しく、青葉がつき、朱に染まって落ちていく。
一つ一つがサイクルでしかない。
君も、紅葉も、何も残してはくれないのだ。
べつに、どうでもいいけど。
「よく、ここにこれたね?」
私は千佳に言った。
千佳は目を伏せたまま、何も言わず黙り込んだ。
今日は、私の誕生日。
彼女は、プレゼントを持ってきたのかもしれない。
「神崎君のことは悪いと思ってる」
千佳がようやく口を開いた。
悪いと思ってる?
そんなの当たり前じゃないか。
私は、そんなことを聞きたかったんじゃない。
壊れたものを、戻したかったんじゃない。
「だから何?死んでお詫びでもしてくれるわけ?あいつが戻ってくるわけじゃないのに?」
こんなことを言いたいわけじゃない。でも、仲直りしたいわけでもない。
Aじゃないということが、必ずしもBっていうわけじゃないって、昔の私は理解できなかった。
今ならよく分かる。AでもBでもCでもない。言葉にできないものもあるんだ。
「…ごめん」
千佳があやまった。
やめてよ、もう十分。
私がどこまでも沈んでく。
泣きじゃくった子供みたいに、とまることを知らない。
もういい、もういやだ。
誰も救ってなんかくれないんだ。
「私が言いたかったのは」
千佳が言った。
「お詫びじゃない」

もう好きじゃないから。その言葉を言われたとき、私は頭が真っ白になった気がした。
白というよりは黒かも知れない。それは深い穴をのぞくような出来事。
あれは、謝ってなんか居なかった。
君はすまなそうに、頭を下げた。
ごめん、ずっといっしょにいるっていったのに。
君の言葉を、はじめて疑った。
嘘つき。
私は確かそう言ったんだ。
あんたなんか、信じなければよかった。
君は傷ついた顔なんて、しなかった。ただ、呆然とした顔で、私を見た。
そこには、悲しみも、怒りも、なにもなかった。
私は気づいた。
君は、心を奮い立たせていた。
大海へと旅立つ、船乗りのように。
じゃあ、私は何だったのだろう?
いったい何を、君とつくりあげてきたのだろうか?
君を疑うということは、自分の存在理由にさえも疑問をもたらした。
最初に好きだといったのは私だった。
隣の席の、君。
君はいつも、ノートに落書きをしていた。
面白い絵を書いて、前の男子にみせていたりとかしてた。
よく私も、得意げな顔で見せてもらった。
君の笑顔、君の声、君の姿。
「奏って、神崎のことが好きなの?」
千佳にそういわれて、思わず咳き込んだ。
好き?
体中にしみこむような、そんな気持ち。
好きだ。
そう、すぐに実感した。
君の隣に居るだけで、世界が笑っているような気持ちになれた。
全部正解。あのころの私に不正解なんてなかった。
「うん、多分」
そういうと千佳は驚いた顔をした。
「まじ!?超軽い気持ちで言ったんだけどー!」
そして、あはは、っと笑った。
「協力するよー!」
好きだと、私は言った。
「ありがと。千佳」
協力する、といってくれた千佳は、確かにすばらしく手伝ってくれた。
「ねぇ、奏?告白しないの?」
「え?」
思わず顔が暑くなった。
告白?
「分かんない……」
言わなきゃ気持ちは伝わらない。
そんなことは、当たり前だった。
「しなよー。絶対いけるって」
千佳はそういった。
「あのさー、ぶっちゃけ奏ぐらいだよー?神崎君と話してるのって。いーねー?隣の席はー!」
ふざけた調子で言う千佳に、私は思わず赤面した。
「がんばって…みようかな…」
そういう私に千佳は、いけるって、と笑顔で言う。
放課後の教室。
委員会のことで残らなければなかった私は、あの日、教室に鞄をとりに行った。
もう誰も残っていないだろう、そう思っていた私はまだ残っていた君に驚いた。
「あ、れ…?まだのこってたんだ」
「あれ、桜井?」
君にそういわれて、私は笑った。
「委員会あったから」
私がそういうと、君は笑った。
「俺は、部活」
「ふーん、そうなんだ」
夕日が教室を照らしていた。
君が、私が、世界が朱色に染まる。
「何部?」
「サッカー。恥ずかしいながら補欠だけど」
二年になったら、絶対レギュラー入りするから。
君は笑いながらそういった。
「桜井は、確か演劇だったよな?」
「うん?そうだけど。何で知ってるわけ?」
そういうと君はそっぽを向いた。
「べつに。たまたまだよ」
きれいだと思った。夕日に照らされた教室が。
君がすごく、すごく、すきだった。
「ねぇ、神崎?」
「なんだよ」
きみは、振り返った。
「あのさ、好きなんだけど」
それから、私と君は付き合い始める。
夏の初め。真っ青な葉が眩しかった。
一緒に、買い物に行ったり、遊園地に行ったりした。
君はいつも私を笑顔にした。
「あのさ、これ」
君が、恥ずかしそうに渡したブレスレットは、宝物だった。
「ありがとう」
夏休みの半ばごろだった。
君の心は、遠くに行ってしまっていた。

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昼休み。

この学校には、食堂がある。

朝忙しくて(おきるのが遅いからなのだが)、お弁当を作る暇がない私は、もっぱらB定食だ。

B定食は、肉がほとんど入っていない、なんとなく切ないメニューだ。

だからこそ、安いのかもしれないけれど。


「あれ、花音。今日お弁当じゃん」

あぁこれ?、花音は言った。

「うち、ばばあがいんじゃん?ばばあが、今日老人会の遠足なんだよね。ついでにって」

へぇ……。

ばばあくせー。とか何とか言っていた花音は、ふと何かを思いついたように、にやりと笑った。

「あ、いたいた~。純ー?こっちにいたよぉー」

夏芽の声がして、私は振り返る。

人ごみの中に、こちらに向かってくる、夏芽と純が見えた。

「もぅ、うちさがしたんだよ~?いつものとこに、いないんだもん」

夏芽が、かわいらしい声で言った。

「ごめんごめん、混んでたからさ」

私は、前に花音が夏芽のことを、ぶりっ子といっていたのを思い出す。

あ、でも夏芽は夏芽で、花音がリーダーぶっててウザいとか言ってたっけ。純と。

「花音お弁当なんだ?あたしもなんだ。最悪ー弁当とか」

純が言った。純もいつもは、B定食だったと思う。

運が悪いなーとか純が言っていると、花音が言った。

「誰かさんに食べさせれば?」

そういうとみんなが笑った。私も笑う。

私は言った。

「ねぇ、梓は?」

「あ、あずさねぇ。えっとぉ…確かお弁当がないとかで、教室探し回ってたよ~」

夏芽はそれから、満面の笑みで言った。

私、隠しちゃった。


それからすぐに、梓がやってきた。

「ごめん、遅れた」

べつにいーよー、とか。まってたよー、とか。

「梓、おべんとう見つかった?」

夏芽が心配そうにいった。

梓はうつむいて首を振った。

「じゃあさー。うちのあげるよー」

花音が言った。

「え、いいよ……」

梓の言葉を聞かなかったみたいに、花音はそのままお弁当を差し出した。

「あ、うちのもあげるよ」

夏芽が自分のお弁当のふたを開けて、花音のお弁当の上に中身を空けた。

中身が混ざり合って、こぼれそうなぐらいの量。

「梓、食いしん坊じゃん」

私がそういうと、みんな笑った。

梓も、みんなと一緒に笑ってた。

あんた笑うなよ。あんたが笑うから、みんなとまんないんだよ。

終わらせたりとか、できないんだよ。

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イラストです!!

早速書き終わったので乗せます……
~イラスト・小説~*:+:そらの音:+:*
すごい雑;;!!!

ひどい絵ですがお許しを……;;

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私の名前は神崎茜。中学二年生。

成績は、上の下ぐらい。運動神経は並。

自分で言うのもなんだけど、顔はけっこういいセンいってるとおもう。

兄弟は弟が一人。

友達も多いし、特に学校生活に支障はない。


「あ、茜。おっはよー!」

ちょうど坂道に差し掛かったところで、花音にあった。

「おはよ、花音」

「どうしたの?元気ないね~?」

なんかよくわかんないけどムシャクシャした。

「いじめがあるか」って聞かれたことに、あんなに動揺するなんて。

でも、そんなこといわない。花音には。

「弟が、マジうざかったんだよね。あ~あ、殴りたい」

私がそういうと、花音はニヤリと笑った。

「ストレス発散、する?」

私は曖昧に笑った。

「いいよぉ~……」

花音と歩いていくと、途中で純と夏芽、それから梓にあった。

挨拶を交わす。何気ない会話をしながら、私たちは歩いていった。


私たちのグループは五人だった。

五人。五人っていえるのかどうかわかんないけど、五人。

花音と私、純、夏芽。

っていっても、「花音と私」「純と夏芽」で分かれることが多い。

二人一組って多いから、梓はいつも余り者だった。

だから、少しだけ仲間はずれ。

ちょっとだけ、無視したりとか。ちょっとだけ、パシったりとか。

あんなのただの、悪ふざけ。

少しだけの、ストレス発散。

いじめなんかじゃない。って思ってる。

たとえそうだったとしても、とめるわけには行かないんだ。

それが友達だから。

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雑絵。

なんとなくかいた絵;;

*+:+そらの音+:+*-green
左腕は、木になっている設定。

お目汚しごめんなさい;;

ちょっと小説を書いてみますw

あんまり面白くないけど(おい

んでもらえるとうれしいですww


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   私の学校は、丘の上にある。



「おはよー」

二階にある自分の部屋から、出るとすぐ階段。

んでもって、階段を下りるとすぐリビング。

リビングに入ると、すぐに弟の章が座っている。

「おはよう、お姉ちゃん」

章は、相変わらず制服を着ていなかった。

「お母さんは?」

「まだ寝てる」

「あ、そう」

いつもどおりの会話を繰り返す。

何の意味もない、こんな会話が始まったのは、一ヶ月ぐらい前のことだった。

ま、そんなこと思い出しても仕方がないんだけど。

「ねぇ、おねぇちゃん」

章が言った。

「何?」

章は何も言わずに、うつむきながら足をブラブラとゆらした。

章はとても小柄だ。小学校一年からずっと、運動会の時には一番前で手を腰に当ててた。

そんなんだからイジメられんだよ。っておもう。

口には出さないけど。

「なんなわけ?さっさといいなよ」

強く言うと、章はさっきより、もっと小さく縮こまった。

「お姉ちゃん……」

章が口を開いた。

私はにらみつける。章は、うつむいたまま続けた。

「お姉ちゃんの学校って、イジメってある?」

ドキッとした。

頭から、さらさらと血が流れてくような感覚。

「しらない」

私は言った。

「しらないって…「知らないんだから仕方ないでしょ!」

私は怒鳴った。

章はまだ、俯いてる。

「あたし、もう行くから」

章は小さな声で言った。

「……いってらっしゃい」


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ごめんなさい;;

長い、読みにくい、面白くなくて…(-。-;)

続きも読んでくれるとうれしいです!!!!すごくww

今日からブログをはじめるsukaiです!!

初心者なので、いろいろ教えてもらえるとうれしいです!!

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