英語のコミュニケーション能力とTOEIC
TOEICの点数を資格昇格条件にしている企業はたくさんありますが、本当にTOEICの点数は
個人の英語力を正当に評価できるのでしょうか。
先日、カナダ人の英会話学校の教師と、このテーマで話しましたが、彼の意見は否定的
で、まだTOEFLの方が正当に英語力を評価できるとのことでした。
確かに、TOEICでは reading,listening,writing の能力は測定できるけれども、
コミュニケーション能力の中で、もっとも重要なspeakingが評価されていない
(別途インタビューテストを受けることは可能)のは、いかにも日本人的であり、
TOEICの受験者が日本と韓国に限定されていることからも頷けます。
彼の経験では、TOEICで900点以上とった人が、会話してみるとレベル3(レベル5が
初級でレベル1が上級)で中級の評価しかできなかったそうです。
(もちろん900点以上で会話能力も上級という人も当然います)
ここで思うことは、日本人は独りよがりなのではないかということです。
外国人(特に欧米人)の評判を気にしている割には、自分たちが思っていることは
世界中の人々も同じように思っているという錯覚あるいは思い込みがあるように
思います。
日本で、TOEICを世界基準と誤解している人の数は、クリスマスイブにクリスマスケーキ
(白いスポンジケーキ)が世界中で食べられていると思っている人と同じくらい多いのでは
ないでしょうか。
少なくとも、アメリカやカナダではクリスマスイブに、クリスマスケーキやケンタキーフライド
チキンを食べる習慣などありません。
日本に来て間もないアメリカ人に、日本ではほとんどの家庭で、クリスマスイブには
クリスマスケーキを食べると説明したところ、冗談としか思われず日本に長く住んでいる
アメリカ人の友人に確かめてようやく信じてもらえました。