季節感のある夏の装い | 伝統技術を現代のライフスタイルに合わせて発信するプロジェクト  ”ARLNATA” アルルナータ ディレクターの独り言

伝統技術を現代のライフスタイルに合わせて発信するプロジェクト  ”ARLNATA” アルルナータ ディレクターの独り言

約11年に渡るヨーロッパの様々なステージのラグジュアリーブランドを経て日本に帰国し、衰退産業とも言われている日本の伝統技術を今の形で発信するためのプロジェクト”ARLNATA”アルルナータを主催しているディレクターの独り言です。
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 ミラノはもう5月くらいから暑い日があったりと、夏が来るのが早いです。今となってはもう夏ですし、日中は本当に暑い。ただ、日本と比べて助かっているのは湿度が低い事です(ただ、ネットで調べたところ、月別の平均湿度は7月8月にかけて東京もミラノもどちらも70%前後で、あまり変わりませんが、晴れの日はミラノは50%を下回る日が多く、東京は一日平均で60%を下回る事はほとんどないようです)。数字だとそんなに大きな差は見られませんが、実際日本に比べるとカラッとした印象はあります。特に夏に日本に帰ったとき、飛行機から出た瞬間にムワっと湿気の含んだ空気が襲ってくるのがとにかく印象的です。ミラノでは日中でも日陰に入れば若干涼しく感じますし、夜は若干肌寒く感じる事もあるくらいで、日本よりかは過ごし易いと思います。僕の家にもクーラーはありませんし、さすがに暑い日もありますが、まあなんとか過ごせるレベルです。ただ、よく感じるのが日本に比べてイタリア人の服装が大げさなくらい“夏”なことです。


 具体的にどう“夏”かというと特に女性は薄い生地でゆったりとしたシルエットのワンピース(ジャージ素材のものも)などを着る人が多いですし、透け感のある生地を着る人が本当に多いです。まあ、ヨーロッパ人は日本人ほど肌を見せる事に抵抗が無いでしょうし、わざわざ聞いて確認はしていませんが、下着もおそらく見せていいものなのでしょう、そこらへんはあまり気にしていないようです。なので5月くらいから、ちょっと暑いなーと思うようになったとたんに、急にこういった服装に町中が変わったりするので、気候には敏感だなと毎年思います。男子は短パンに半袖ポロシャツかシャツが多くなります。イタリア人男性はシャツが本当に大好きなので、夜は特にシャツ男が多くなります。とにかく、季節感のある服装をしているなあと感じます(ただ単に暑いから出来るだけ涼しい格好をしているだけでしょうが)。


 実際の所、透けた素材って当たり前ですけど夏には本当に快適なんですよね、昔は(数年前までは)僕も夏だろうが何だろうが、自分の好きじゃない服装はしない!と頑固になっていたものですが、最近になって自分の趣味も変わり、薄地でボリュームのあるパンツを着たりするようになって、まあ夏にはなんて快適な事か!と思ったものでした。最近は夏用には品のある薄地の服がお気に入りで、よく探しているのですが男子用にはなかなか良いものがありません。昨年の夏にDRIES VAN NOTENというブランドの 薄地に上品なチェックのプリントがされたシャツがあったのですが、値段にびっくりして買わなかったのを今になって後悔しています。(下、参考リンクです。全く同じ柄ではありませんが、こんな感じの透け感のあるチェックのシャツでした)

http://www.style.com/fashionshows/complete/S2013MEN-DVNOTEN
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 ところが女性物は打って変わって種類も色も柄も素材も選択肢はたくさんあります。やっぱり服装は季節感が大事だなと最近つくづく思います。服装って意識はせずとも見られているもので、何の害もない普通な装いだと問題はありませんが、他人を不愉快に思わせる様な服装はやっぱりいけないですよね。特に夏だと暑そうだなーと思わせる様な服装は避けなければいけません。例えば夏でもジーパンを頑張ってはいている男子は、ちょっと薄手のゆったりと空気感のある薄い淡い色のパンツに変えてみれば、それだけで見た目もだいぶ涼しくなりますし、イイ感じになります。女性にしてもデニムの短パンとか確かに肌を出すから涼しいでしょうが、素材や色を涼しげに変えるだけで実際の快適さや見かけの快適さも全く違います夏にはそういった清涼感、清潔感のある服装をしていると、着る方も見る方も気持ちがいいしお洒落だなと思います。女性だと、透け感のある素材は抵抗あるかもしれませんが、プリントされているものとかだと、少し挑戦しやすいかもしれません。ボリュームのあるストレートなシルエットのワンピースでもベルトでウエストを締めればちょっとお洒落になりますし。まあ、別に新しい事を言っている訳ではないのですが、日本って夏は暑いけど、そういえば涼しい格好の人ミラノより少ないかなーと思ったので書いてみました。


 ”季節感”で思い出しましたが、だいぶ昔の話になりますが、この時は真冬でしたが、ピーコのファッションチェックで、お金持ちだろう奥さんのブランドずくめのファッションを見るや否や「まぁー、足がサムそうっ!!!」ってブッタ切ってたのを思い出しました。詳しくは忘れましたが、とにかく高そうなコートに身を包んで、お金持ってるでー感は出ていましたが、ストッキングで真冬にミュールを履いていたんですね。それで、ピーコさんが「こんな寒そうな格好しちゃだめよ!ああ寒い!!」って言っていました。今考えると、ちゃんとまともなこと言ってたなあと思います。つまり“季節感のあるファッション”、そしてピーコさんが感じたように相手に“不快感を与えないファッション”、こういう姿勢がやっぱりファッションの基本かなと思った今日この頃です。



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