FIA GT3 BOP | Takamori博士の『レース研究室』

FIA GT3 BOP

予定では、今年最後の性能調整となるはずのFIA-GT3 BOP:バランス オブ パフォーマンスが発表されました。

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風の噂(事前情報)では、コルベットのリストリクターが52mmに小さくなるって噂があったんですが、変更ありませんでした。

また、噂だと、Z4は80Kg積むらしい・・・との話だったのですが、70Kg(前回は60Kgでした。)の重りを積むように性能調整されたようです。

目立ったところだと、LP560-4(通称600+)は、20Kg軽くなったのね。。。



大体、事前情報通りだったので、あまり驚く内容ではないですが、BOPを算出するフォーミュレーション(経験に基づく実験式)があるので、噂に惑わされなくとも、パラメータ計算すれば、事前に予想できることを皆さん知っていますか?

実験式を使って、今後のBOPを推測すると、Z4は、まだまだ重くなるし、、、Porsche911 GT3R と VantageGT3は、もっと軽くなるんですよね。。。 この実験式の条項設定と次数設定だと、なかなか現状のマシン速さを表現することは難しいかもしれません。

たぶん、足りないのは、コンプレックス次数で表現される○○○項目が計算式の複雑化を懸念して、削除されているからなのでしょうか??? はて? まぁ、確かに計算機で積算するには、メンドーーーだし。

もともと、この実験式を単純化するときの前提条件が定性状態を元にしたハンディキャップの設定となっているため、ある条件下では、公平で効率的なハンディキャップの設定を行えますが、非定性状態でのマシンの速さの重み付けまで加味されていないので、この数式のみで、全てのハンディキャップを効果的に制定するのは、なかなか難しいようです。

でも、基準になる『ものさし』は、無いと不便だし、BOPがあると、いろんな国の色んなレースにマシンを使いやすくできるので、『便利なものさし』だと思います。

ただ、どんな分野でも、かならず何を基準に物事を測量するのか? いつも議論になるのですね。。。

結局、アインシュタインの重力場方程式の宇宙項はどうなったんだっけ??? と、昼間から、見えないことを考えているTakamori博士なのであります。。。