を読了しました。
ルネサンス時代のメディチ家(芸術・学術分野の後援者)のロレンツォの自伝、フィチーノの哲学、ダンテの神曲などを用いて、その深い造詣から《プリマヴェラ》に描かれた絵の象徴が解き明かされます。
そしてそれは、マルセイユ版の恋人のカードとも対をなしている。
謎解き要素があるので、ここでは内容の詳細は書きません

ぜひお手にとって読んでみてください。オススメです。
作者のクリストフ・ポンセさんはフランスのTVプロデューサーだそうですが、タロットに関するドキュメンタリー作品なども制作されています。
そして彼の研究によると、マルセイユ版は
”多くの人が、マルセイユ版の図像にヘルメス主義や錬金術、占星術、フリーメイソン主義、そのほか各種の異端運動の影響を見出そうとしてきた。しかし典拠についての分析によれば、その原型はおそらく15世紀末のフィレンツェで制作されたようだ。それぞれの図像はフィチーノの著作にある諸要素と酷似しており、たんなる占いのためのゲームではなく、深遠な哲学を反映していると思われる”
と記述があります。
フィチーノはルネサンス時代にプラトンの著作物の翻訳と注解に生涯を捧げ、プラトン主義とキリスト教を融合をさせようとした哲学者です。
宗教と哲学とスピリチュアリティ。
この3つは一つの真理を別の側面から捉えたもの、というのが私が思うところです。
知識と考えることで到達する哲学。
信仰で到達する宗教。
直感と希望で到達するスピリチュアリティ。
同じところを見ているので、本来は矛盾はないはず。
ポンセさんのタロットに関する考え方をもっと知りたくなりました。彼は深い教養から哲学の道を歩いている印象。もちろんその他の要素も持っているのでしょうが。
フィチーノについても本を読みたくなりました。でも小難しいと眠くなるタイプなので、ダイジェストになってるのがいいかも

だからこういう噛み砕いて説明されている本はとても貴重です。
監修のヒロ・ヒライさん、翻訳の豊岡愛美さん、勁草書房さんに感謝です。
終わらない。楽しい。
だからマルセイユタロット大好きです。
★本にはのっていない はじめてのマルセイユタロット講座 東京
平日夜クラス 全4回 水曜 19:00~21:00
・2/10 ,2/24 ,3/9 ,3/16
★本にはのっていない はじめてのマルセイユタロット講座 Skype
平日昼クラス 全4回 月曜 10:00~12:00
・2/15 ,2/29 ,3/14 ,3/28
★タロットリーディング練習会 <視線読み>
・2/26(金)19:00-21:00
・3/25(金)19:00-21:00
★【WS】2016年のお守り タロットで豊かさの曼荼羅をつくる
・2/11(木・祝) 17:00~20:00