小杉健治「父からの手紙」 | 走って、食べて、本読んで…

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読書専用ブログでしたが、ヤフブロからラン記録とB級グルメ記事をまとめて引っ越してきました。とても同一人物が書いているとは思えない?という脈絡のなさがウリです(笑)

このブログではよくある話。

新刊だと思って買ってみたら、実はちょっと前の本でした~爆  笑

 

今回もそんな一冊です。2006年に文庫化された一冊。

しかし、今でも平積みになっているのですから、やはりこういう小説は名作です。

 

小杉健治さんの「父からの手紙」

主人公、麻美子の父は、麻美子が中学生の時に失踪してしまう。

しかし、毎年麻美子と、弟の誕生日には、必ず父から手紙が届いている。

麻美子が24歳になり、結婚を控えていたのだが、弟はそんな姉の結婚に猛反対。

そんなある時、麻美子の婚約者が他殺体で発見される。

結婚に反対していた弟が容疑者として警察に逮捕され、母も心労で入院。

独りぼっちになってしまった麻美子は、一人でも弟の無実を晴らそうとボロボロの心を

奮い立たせて立ち上がる。

果たして弟は本当に犯人だったのだろうか…。

 

というようなお話。

「父からの手紙」がこのストーリーの中にどのように位置づけられてくるのかは

読んでからのお楽しみです。

 

しかし、この小説は構成が実に巧みです。

読んでいる中で「あ、実はこういうことなんじゃないか?」と読者に気付かせるポイントが

いくつか出てくるんです。

しかし、そこから読み進めていくと、見事にその予想は覆されてしまいます。

そして、読者が全く予想もしなかったストーリーが展開されていきます。

 

うまいなあ!!と、ただただ、感嘆するだけびっくり

 

しかも、単なるミステリではなく、ラストでは父からの最後の手紙が、また泣かせます。

親子の絆を本当に深く描いた素晴らしい作品でした。

 

 

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書名:父からの手紙

著者:小杉健治

出版元:光文社文庫
初版:2006年3月
紹介文(文庫本裏表紙より)

家族を捨て、阿久津伸吉は失踪した。しかし、残された子供、麻美子と伸吾の元には、誕生日ごとに父からの手紙が届いた。十年が経ち、結婚を控えた麻美子を不幸が襲う。婚約者が死体で発見され、弟が容疑者として逮捕されたのだ。姉弟の直面した危機に、隠された父の驚くべき真実が明かされてゆく。完璧なミステリー仕立ての中に、人と人との強い絆を描く感動作。