重松清「カシオペアの丘で(上下巻)」 | 走って、食べて、本読んで…

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読書専用ブログでしたが、ヤフブロからラン記録とB級グルメ記事をまとめて引っ越してきました。とても同一人物が書いているとは思えない?という脈絡のなさがウリです(笑)

毎日暑い日が続いております晴れ晴れ晴れ

ちょっと小説の中だけでも、冬景色を味わってみてはいかがでしょうか雪

読んでいるだけでも、涼しくなるかもしれませんよ。

 

今回ご紹介するのは、私の大好きな作家さん、重松清さんのちょっと前の作品です。

 

「カシオペアの丘で」

舞台は、北海道の架空の都市、北斗市。

かつては炭鉱で賑わった街ですが、閉山に伴い一気に活気が失われてしまいました。

主人公の4人、トシ、シュン、ミッチョ、ユウは子供時代、この炭鉱跡に夜中に集まり、自分たちが大人になったら、ここに遊園地を作ろうと夢を語り合います。

その遊園地の名前こそが「カシオペアの丘」

何とそんな他愛もない夢が実現し、カシオペアの丘は華々しくオープン。

トシとミッチョは結婚し、トシがこの遊園地の園長に就任するのですが・・・。

・・・バブルの崩壊とともにリゾートブームは過ぎ、今や北斗市のお荷物に。

 

一方、ある理由から故郷を捨てて東京に出たシュンは、39歳で末期ガンを宣告されます。

同じく東京に出ているユウは、そんなシュンに「北斗市に帰ろう」と働きかけます。

しかし、シュンは、かつての友、トシやミッチョにどうしても会えない理由がありました。

 

果たして仲良しだった4人がまた出会うことはできるのか、4人の夢だったカシオペアの丘の行く末は?

 

というようなお話です。

 

重松作品はほとんどがそうなのですが、途中から涙なくては読めない作品です。えーん

ネタバレになってしまいますが、シュンがほぼ最期を迎えようとしている中でのクリスマスのシーンなどは、涙で文字が霞んでよく読めませんでしたえーんえーんえーん

 

まあ、私が何を語っても、文章力が乏しいので100のうち1つも伝わらんでしょう(笑)。

全ては作品を読んでいただければ分かります。

 

ところで、重松先生は、何故カシオペア座を選んだのでしょう。

北の大地で見える星座として、特にカシオペアに限る必要はないと思います。

しかし、何の隠喩もなく、カシオペアを選ぶはずはございません。

きっと深い理由があるのではないかと考えました(考えすぎかもしれませんが爆  笑)。

 

 

カシオペア座というのはご存じかもしれませんが、5つの星が「W」の文字を形作っています。

しかし、主要登場人物の数は4名

人数ではないのかな???と思って、ちょっと違った角度から考察してみます。

 

まず、この物語では3組の夫婦(家族)が登場します。

・トシ、ミッチョの夫婦

・シュンの夫婦(家族)

・そして、犯罪被害を受けた川原さん夫婦

 

その他、独身で主要な人物が2名

・ユウ

・フリーのジャーナリスト、ミウさん

 

この5人(家族)を象徴しているのかな?とも考えられます。

 

また、特にミッチョの人生を考えてみると、北斗市で生まれ、東京で学生時代を送り、大学卒業後に北斗市へ。そしてこの度、末期ガンのシュンと共に再び東京へ。そして最後は故郷へ。

東京と北斗市と、まるでWの文字を描くように動いているんですね。

 

ま、私の勝手な解釈なので、無視してくださいな。

 

 

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書名:カシオペアの丘で(上下巻)

著者:重松清

出版元:講談社文庫
初版:2010年4月
紹介文(文庫本裏表紙より)

丘の上の遊園地は、俺たちの夢だった―。肺の悪性腫瘍を告知された三十九歳の秋、俊介は二度と帰らないと決めていたふるさとへ向かう。そこには、かつて傷つけてしまった友がいる。初恋の人がいる。「王」と呼ばれた祖父がいる。満天の星がまたたくカシオペアの丘で、再会と贖罪の物語が、静かに始まる。