いわゆる「リーガル・サスペンス」と言われる分野です。ジョン・グリシャムという作家さんのお名前は知っておりましたが、実際の作品を読むのはこれが初めてです。
書店にどーんと平積みになっておりましたんで、ずっと気になっておりました。
ジョン・グリシャム作「汚染訴訟(上下巻)」です。
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汚染訴訟(上) (新潮文庫)
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汚染訴訟(下) (新潮文庫)
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まずはストーリーから。
全米最大大手の法律事務所に勤めていた、29歳独身女性の弁護士、サマンサが主人公。しかし、「リーマンショック」の煽りを受けて、事務所を実質上の解雇になってしまいます。
一応、事務所の紹介で、サマンサが勤務することになったのが、田舎町「ブレイディ」というところの法律事務所。ここはお給料がでません。ほぼボランティアみたいな状態で働くことになります。
ニューヨークの街で育ったサマンサにしてみれば、娯楽も何もない山奥の町。彼女は契約期間の1年を何とか過ごして一日も早くニューヨークに帰りたいというのがホンネでした。
しかし、このブレイディの町で彼女を待っていたのは、町で大きな顔を利かせている石炭産業の企業と、その違法な操業に苦しめられている町の人々。サマンサはここでドノヴァンという弁護士に出会い、本人も意図しないままに、巨大石炭産業との法廷闘争に巻き込まれていきます。
というようなお話。
私は最初、映画「エリン・ブロコビッチ」のようなお話かと思って読んでいたんですよ。映画のエリンは、この本と同じように、企業の汚染について敢然と立ち向かう、シングルマザー弁護士を描いてましたけど、この本のサマンサはちょっと違いました。
以下ネタバレになるんで、読みたくない方はちょっと飛ばしてね。
この本は上下巻で構成されているんですけどね、下巻の半分以上を過ぎても、まだサマンサは「石炭産業許すまじ!あたしが相手よ!かかってきなさい
」とファイティングポーズを取らないんですよ。
「私は1年我慢したらニューヨークに帰るんだから、そっとしておいて」というオーラが出てまして、本当に最後の最後に「ではサヨナラ」と退場してしまうんじゃないかというような雰囲気が感じられます。
でもその辺りが作者の上手さなんでしょうね。石炭産業への理不尽さを感じながらも、自分が何もできない弱さを感じている、そんな揺れ動く気持ちをよく描いていると思います。
こういうことって、私たちも仕事をしている中であるんじゃないかと思います。
特に組織に所属しているサラリーマンって、自分の意思とは異なる世界(仕事)にいきなり巻き込まれたりしますよね。
でも、そこで「1年我慢すれば、きっと元の仕事に戻してくれる」と流されるように仕事をしている人と、「分からないなりにも与えられている仕事で今は全力を尽くそう」と思って仕事をする人では、将来どちらが成長するでしょう。
きっとこの小説はそういう、仕事への取り組み姿勢や意識について、私たちに道を示してくれているようにも思えます。
さてさて、ここまでは割とマジな感想。
ここからは、どーでもいい感想です
。
この本には、女性の弁護士が何人も出てくるんですけどね。主人公のサマンサも含めて、何故かみんなやたらと「下ネタ![]()
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」好きなんですよ。女性弁護士だけが集まる時って、まずはセックスの話から始まるんですが、これっていったい何??(笑)
しかもサマンサは、まだ出会って間もないドノヴァン弁護士とも、「このままいくと身体を重ねることになるかもしれない」と本気で思ってるし。
弁護士の先生方って、みんなこうなの?![]()
それともアメリカの女性がみんなこうなの?![]()
いやいや、きっとこれは、作者ジョン・グリシャムの単なる妄想?![]()
と、どーでもいい感想も書かせていただきました。
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書名:汚染訴訟(上下)
著者:ジョン・グリシャム
出版元:新潮文庫
初版:平成29年2月
紹介文(文庫本上巻裏表紙より)
リーマン・ショックの最中、世界最大の法律事務所を解雇されたエリート女性弁護士サマンサはニューヨークを離れ、アパラチア山脈の田舎町ブレイディにある無料法律相談所に、仕事の口をどうにか見つけることができた。地元の弁護士ドノヴァンと出会い、露天掘りや発破で荒れ果てた山々を目の当たりにした彼女は、巨大炭鉱企業の不正をひとり暴かんとするドノヴァンの闘いに巻き込まれていく……。

