有村はこの日INコースからスタートはしたものの、10番グリーン上に水が浮いていたためロールドライを要請したところで雨が強まり中断。少しの間その場で再開を待ったが、雨が弱まることはなくクラブハウスに引き揚げた。中断中は再開を待つファンのためにサイン会を実施するなどして待機していたが、中止となったことで復帰戦は1ラウンドで幕を閉じた。
第2ラウンドを戦わずして予選落ちとなってしまった有村だが、「昨日の成績がすべてだったと思いますね。3年前の全英とか、去年の全米女子プロとか叩いてしまうことがある。でもそのおかげで強くなれているともうので、またイチからやり直すしかないですね」と納得した様子でコメント。そして、たった1ラウンドながら実戦で得たものも大きかった。
「昨日1日ですけどやってみて、どう打っていこうとかいうよりも手首の怖さが敵だと改めて気づきましたね。この恐怖心は練習だとなかなかとれない。試合でいかに勇気を持ってやっていくか」。自分が出来る限りの練習をしてきた自負はあるものの、実戦での感じるケガへの恐怖心は別物。それを克服していくには試合を重ねていくしかないと感じ取れただけでも大きな収穫だ。
「悔しさも沢山ありますが、今の悔しさは私の中ではいい悔しさ。これを乗り越えることで今までよりも数段強くなれると思う」。1ラウンドで終えることとなってしまったものの、ようやくスタートラインには立てた。あとは目の前に開けた方向に向かって進んでいくのみだ。