男性は、その約10時間前、検査を受け、運転しないよう求められていたことも判明。県警は「こんな話は聞いたことがない……」と絶句気味だ。
県警や関係者などによると、男性の同僚が11日夜、男性が酒臭いのに気付いた。「酒のにおいがする」と指摘されたため、男性は同僚と一緒に、由利本荘署に行き、呼気検査を受けた。
その結果、呼気1リットル当たり0・15ミリ・グラム以上のアルコールが検出された。このままハンドルを握れば飲酒運転になるため、同署は午後9時頃、男性に対し、運転代行業務をしないよう注意し、自宅に帰した。
男性は午後11時過ぎ、自家用車に乗り、市内で消火栓にぶつかる単独の物損事故を起こした。男性は、この事故を警察に申告しなかったという。
約8時間後、同署員が実況見分をしていたところ、男性が事故現場を車で通りがかった。事故を目撃した住民が通報したナンバーと一致していたため、同署員は男性を呼び止め、呼気検査を行い、酒気帯び運転が発覚した。
男性は読売新聞の取材に対し、「警察から注意を受けてから酒は飲んでいない。酒が残っていたとは思わなかった」と話した。
県警は「職業倫理からも断じてあってはならない行為」とし、男性を1月上旬にも道交法違反容疑で本荘区検に書類送検する方針。