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 ■5450円で全身コーディネート

 不況で節約志向が強まる中、“激安系”のおしゃれファッションが人気だ。手軽な値段で流行アイテムがすぐに手に入る「ファストファッション」店の進出も相次ぎ、拍車をかける。節約しながらファッションを楽しむ人が増えており、高級ブランドにお金をかけるのはもう古い?(小川真由美)

  [フォト]これで5000円? しまらーコーディネート

 ◆格安で流行アイテム

 4月29日、ファッションブランドの街、東京・原宿に米ロサンゼルス発衣料チェーン「FOREVER(フォーエバー)21」の日本初直営店がオープンした。周辺には「GAP」や「ユニクロ」、昨年上陸して大きな話題となったスウェーデン発「H&M」など、いわゆる「ファストファッション」ブランド店が集中、競合店がひしめきあう。

 「FOREVER21」は世界430超の店舗を展開。特徴はなんといっても価格だ。ワンピースが1000円台から高くても6000円台と、トレンドを反映したとは思えない手軽さ。服からバッグ、靴、アクセサリーまでそろい、1万円未満で流行のファッションに早変わり。

 自社だけではなく、外部からの売れそうなアイデアをすぐに商品化。1~10日で新商品が店頭に並ぶ回転の速さも魅力となって、多い日で一日に1万9000人超が来店する。若い人向けのデザインが多い印象だが男性用商品も取り扱い、親子連れや中高年女性の団体客も目立つ。

 ひそかなブームを呼んでいるのが、総合衣料販売「しまむら」(さいたま市)が全国で1130店舗(5月20日現在)を展開する「ファッションセンターしまむら」。価格の安い普段着などの実用衣料を販売していることから、主な顧客は20~40代の主婦だ。

 しかし、一部メディアが「しまむら」の服で身を包んだ女性を「しまらー」と報じた影響などもあり、昨年後半からは10代後半から20代の女性がこぞって飛びつき、東京・渋谷をはじめ、急増中という。買い物に来ていたさいたま市北区の主婦(43)も「昔と違って、安い割におしゃれに見える」。熱心に商品をチェックしていた。

 そこで、今夏の“最安”コーディネートを探してみると、上半身はゆったりとしたシルエットで、タンクトップ(770円)にスモック(970円)、ボトムはひざ下丈のデニムレギンス(970円)。これに、ネックレス(300円)、かばん(970円)、サンダル(1470円)を組み合わせてみた。値段は計5450円。早い者勝ちという。

 ◆主婦の強い味方

 主婦にとっては体形をカバーしつつ、流行のスタイルも取り入れられることから、店舗によっては在庫がない場合もあるほどの人気だそうだ。同社企画室の尾方範士さんは「安くても機能的で品質がいいことが浸透している」と胸を張る。

 このほか、「ユニクロ」などを展開する「ファーストリテイリング」傘下の「ジーユー」の990円ジーンズは、3月の発売当初の目標販売枚数は50万枚だったが、4月末に100万枚超に増産。イトーヨーカ堂の低価格スーパー「ザ・プライス」も今月13日から発売した980円婦人ジーンズが1日約400枚売れる人気アイテムとなっているなど、“激安”ファッションは拡大中だ。