長城は紀元前、秦の始皇帝によって本格的に整備され、以後各年代に築かれた。今回は、保存状態が良い明代(1368~1644年)の長城を対象に、国家文物局と国家測量局が共同で、GPS(全地球測位システム)など最新の技術を駆使し、06年から2年がかりで測量した。
その結果、明代の長城は東端の遼寧省虎山から西端の甘粛省嘉峪関(かよくかん)まで10の省・自治区・直轄市にまたがる8851.8キロと確定。のろし台5723カ所も確認された。れんがなどでできた人工壁6259.6キロに加え、くぼみや塹壕(ざんごう)部分の359.7キロ、がけなどの険しい地形2232.5キロが含まれたことから延びたとみられる。
中国で現在の1里は500メートルに相当、従来の説明でも1万2700里で、「万里の長城」の由来とされた。今回の調査で総延長は約1万7700里ということになる。【中国総局】