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昨日の友は今日の敵-。約3週間前のテレビマッチで意気投合した石川と古閑だったが、今回は早くも戦闘モードをむき出しにした。石川は「もちろん真剣勝負ですから、JGTOの2連覇を目指して頑張る。ゴルフに専念する」とキッパリ。一方、前回は王子に“恋焦がれた”古閑も「賞金がかかってるんですから負けませんよ。前は味方でしたけど、今回は敵ですから。女子チーム一丸で頑張る」と現実に戻り、眼光鋭く言い放った。
それでも、この日の会見前までは“ラブラブな雰囲気”も醸し出していた。石川が古閑を見つけると、いきなり駆け寄って「(賞金女王)おめでとうございます!ホント、すごいっすね」と直接祝福コメントを投げかけた。さらに前回のテレビマッチで古閑から教えられた“トゥットゥルーポーズ”(親指と中指、薬指をつけるポーズ)を自ら繰り出し、古閑と“トゥットゥルーハイタッチ”まで披露。古閑も「遼君からやってくれたんですよ~」とハニカミながら、うれしそうだった。
だが仲がいいのもここまでだ。JGTO2連覇のキーマンとなる石川にとって、今回の団体戦は来年1月に出場する欧州選抜対日本、アジア選抜の対抗戦「ロイヤルトロフィー」へ向けた格好の経験の場にもなるだけに気合満々。「団体戦は大好きだし、勉強にもなる。作戦は特に考えてないけど、守りは意識せず、ダブルスでは毎ホールどちらかがバーディーを取るようにしていけたらいいな」と鼻息は荒い。返す刀で「(本番で)トゥットゥルーポーズはしません」と封印を宣言。短い言葉の行間に、古閑への敵対心をのぞかせた。
一方の古閑も、初戦で対戦する石川へ「スタートすれば何も関係ない。真剣勝負をするだけ」と情けをかけるつもりはまるでない。女子ツアーはシーズン最終戦から2週間がたっており「先週はみんなほとんどゴルフしてない。でも男子は終わったばかりで勢いありますよね」と少々心配顔も、「でもやっぱり勝ちたい」と勝負師の顔に戻った。石川VS古閑は、初日の第1ラウンドのダブルス戦。どんなバトルが繰り広げられるか、注目だ。