【バンコク藤田悟】タイの反政府団体「民主市民連合」が占拠するバンコクのドンムアン空港(旧バンコク国際空港)のターミナルに2日未明、爆弾が撃ち込まれ、デモ隊の1人が死亡、22人が負傷した。空港占拠に反発する勢力による犯行とみられる。先月25日の空港占拠開始以来、死者が出たのは初めてで、暴力的対立が激化する懸念が強まってきた。

 













爆弾は発射式の手投げ弾で、空港沿いの高速道路から撃ち込まれたとみられる。デモ隊は一時パニックに陥った。

 















一方、タイの最高司法機関である憲法裁判所は2日午前、ソムチャイ政権の最大与党「国民の力党」など3与党の解党の是非を決める審理を予定していたが、多数の政府支持者が審理を阻止するため庁舎を包囲。予定通り審理を開始できるか微妙になっている。

 











解党訴訟は同日中に結審し、早ければ即日判決が言い渡されるとみられていた。解党判決が出れば、ソムチャイ首相を含む33人の党役員に政治活動禁止処分が科され、政権は崩壊する。

 





















訴訟は昨年12月の下院選での選挙違反事件に絡むもので、選挙違反が政党ぐるみだと認定された場合、当該政党に解党処分を下し、役員の被選挙権を5年間停止すると憲法で定められている。