北京五輪野球の日本代表・星野仙一監督(61)やコーチ陣、そして最終候補選手の中の25人が26日、東京都北区の国立スポーツ科学センターで、メディカルチェックなどの「派遣前手続き」を行った。20日に最終候補39人が発表されてから、初の代表での「活動」となったが、阪神・矢野が外野用のグラブをメーカーに頼んでいることを明かすと、ロッテ・里崎も“2ポジション”に意欲を見せるなど、各候補選手が「自覚」を見せてのスタートとなった。

































































  ◇  ◇
 正式に代表に選ばれれば、チームのために何でもやる。「キャッチャー」にプライドを持ちながらも、どんな役回りでもこなしてみせる。備えあれば憂いなし。矢野が、「有事」に備えて外野手用のグラブを用意する考えを話した。












































 「(代表の)みんなの顔を見たら、思い出すこともあるよ。(外野でのプレーは)そら、チームのためになるなら。(グラブはメーカーが)頼んでると思うよ」
 何が起こるか分からない、国と国との威信をかけた決戦。昨年のアジア予選で日の丸を背負い、戦ったからこその言葉だった。20日の最終候補発表直後、テレビに出演した星野監督が「最悪の場合」と前置きして「(矢野は)外野もサードも守れる。中日時代にやらせたことがある」と発言。それを受けての準備だ。





































 現時点で24人の最終登録は、投手が11人、捕手が3人、野手が10人という構成が予想される。候補選手で内外野をこなせるのは、中日・荒木だけという状況だ。ケガなど不測の事態が起こった場合、指揮官が口にした矢野に限らず、普段と違うポジションでのプレーが求められる選手も出てくる可能性がある。
































 矢野と同じ捕手の里崎も「もしそうなったら(首脳陣には)目をつぶってもらうしかないけど、ファームでサードやファーストもやったことがある」と意欲。また、今季は三塁での出場が多いヤクルト・宮本も「(本職の)ショートの練習もやっていかないと」と、前向きに話した。
 「あと1カ月しっかりやらないと選んでもらわれへんから」と矢野。まずは、阪神でのプレーに集中する。その裏で抜かりなく準備も進める。すべては金メダルのため、日本野球の夢のためだ。