「他の人にされて嫌なことは、自分もやらないようにしましょう」

 

小学生、いや幼稚園の先生や親から教わるような内容だ。

 

翻って、サッカーで考えてみよう。

 

秋葉監督は、選手たちに何と言っているだろう?

 

「自分たちが気持ちいいプレーをするんじゃねぇぞ!」

に続く言葉。

 

REALを見ている人なら記憶に残っているはずだ。

 

「相手の嫌がることをやれ!」

 

サッカーはイングランドでは紳士のスポーツと言われてもいる。

 

だが、マリーシアという言葉があるように、駆け引き、だまし合いの方が割合が高いように思う。

 

フェイントだってだまし合いだし、正直にシュートを撃ったらプロのGKには全て止められてしまう。

 

また、自分の強みを出すのは闘志さえあればできるが、相手の弱みを突くには冷静な判断と感情に揺らされない強い意思が必要だ。

 

もちろん後者の方が難易度は高いから、監督はそこを強調するのだろう。

 

では、サポーター、ファミリーに置き換えたらどうだろう。

 

相手サポーターにやられて嫌なことは?

 

決してブーイングではない。

 

相手サポーターがブーイングをしていても、それが相手チームの選手に力を与えるとは感じられないからだ。

 

私が一番「嫌だな」と感じる場面。

 

それは、こちらが得点を取った後、一瞬静かになった後、前よりも大きな声で応援が鳴り響き始めることだ。

 

間違い無く、それは相手チームの選手に力を与えるし、エスパルスにとっては脅威となる。

 

日曜日の藤枝戦。

 

先取点を藤枝に取られてしまったが、その後、すぐに大声援が始まった。

 

そして、西澤選手がコーナーキックの前にゴール裏だけでなく、バックスタンドも巻き込んで煽るジェスチャーをした。

 

コーナーフラッグの近くに座っていた観客は、私を含めて多くの人が思わず立ち上がって、ゴール裏と声を合わせていた。

 

おそらくバックスタンドの多くの人たちも。

 

あの時の西澤選手のキックと住吉選手のヘッドには、数%かもしれないが、エスパルスファミリーのアシストが入っていると感じた。

 

次節、国立の天王山。

 

リードしている時には横浜FCの応援が聞こえないくらいの大声援を。

 

そして、先取点を取られたら、それ以上の大声援を送りたい。

 

仕事用の手帳には、まだ昨年のリフィルとメモを残してある。

 

-2023年12月2日SAT 14時 プレーオフ 国立-

 

あのときの気持ちを忘れず、そして乗り越えて全員の力でJ1に王手をかけよう。