先週の土曜日のヴェルディ戦は最高でした。
勝ちロコから王者の旗までゆっくりと、勝利を噛みしめました。
リスクを承知で攻撃しつつ、攻守の切り替えも早いサッカーは魅力的で、どうしても水曜日の仙台戦も観たくなってしまいました。
悩みつつも、水曜日の午後の仕事を土曜日に回して出かけました。
そのため、今日はこれからたまった仕事を片付けなければならないのですが……
結果はご存知のとおり１－１の引き分け。
でも、観に行ったかいは十分ありました。
白崎選手のゴールシーンでは、喜ぶ前に友人たちに
「オフサイドない？ ない？」
と確認してしまいました。
遠景で見ていても、吉田選手から白崎選手へのパスや動き出しは予測がでず
「え？」
という驚きでした。
他にも乾選手は引き続きファンタジー溢れるプレーを見せてくれましたし、北爪選手は何度もアップダウンで期待感を見せてくれました。
もちろん結果に満足はしていませんが、今は過程にフォーカスすることで、遅れて結果がついてくる時期だと思います。
失点シーンだけを見ればミスがらみのように見えますが、同程度の危険なシーンは他にも何回かありました。
あれだけ攻守に激しく動き回るサッカーであれば、カバーリングが間に合わないシーンは必ずあるので、このような失点はある意味計算内とも言えます。
これから選手間の共通認識が取れていけば、危険なシーンは減るでしょうが、「運」というものもありますから、１失点は覚悟が必要です。
だから２点目を取りに行く姿勢が大切になります。
ゼ・リカルド監督のときも同じことがありました。
シーズン初めは内容で圧倒しながら引き分けが続き、守備にフォーカスして失点を減らすことで勝とうとしたのだと思います。
一般的な方向性としては間違っていないし、南米のサッカーの考え方からは当然のことでしょう。
ただ、結果論ですが、それが今のエスパルスには合わなかったのでしょう。
失点のリスクを減らすために、丁寧にボールを回したり、カバーリングを意識したりすることで、ボールを持っているのだけれど、縦に出す場所がなくなっていきました。
その結果、攻撃が手詰まりになり、選手に迷いが生じての群馬戦、甲府戦だったのだと思います。
エスパルスの秋葉監督になってからのサッカーは見ていて楽しいです。
おそらく選手たちも、あれだけ自分のアイデアや力を発揮できれば、体力的には苦しいでしょうが、楽しいと思います。
仙台戦も参考になりそうです。
仙台から見れば、エスパルスの失点は狙い通りのものだったと思います。
狙いは大きく二つあったように見えました。
１ ボール保持者との対決で、ボールが仙台側に来た時には、一定の選手が一斉に動き出してボールを受ける共通認識を徹底していたこと。
２ エスパルスがディフェンスラインを上げているときには、複数の選手がディフェンスライン際で抜け出せるように準備して、林選手や後方の選手からロングボールで裏を狙うこと。
２の方は、鈴木ノリ選手や髙橋選手が意識して抑えきっていたと思いますが、失点シーンは１の場面でした。
仙台の選手も９０分間、集中して狙い続けていたのですから、高いパフォーマンスを発揮していたと言えると思います。
ここは本当に、お互いの我慢比べでした。
これからも、我慢比べの試合は続きます。
J1昇格という結果と個々の試合の過程へのフォーカス。
矛盾するように見える「結果と過程」を抱えて、秋葉監督を信じて今のサッカーを続けていくしかない……いや、いくべきなのだと思っています。
明日の山口戦では、更に良くなった連携と躍動が見られることを信じて。