愛知県警は、同社のずさんな管理態勢が事故の背景にあるとみて調べている。今回の事故について、運転していた同社の男性社長(63)=入院中=は任意の聴取に「居眠りをしていた」と話している。
近畿運輸局によると、同社は2002年から12年までの間、無免許運転や酒気帯び運転、死亡事故などを起こしたため、計5回の車両使用停止処分を受けた。
http://www.47news.jp/CN/201404/CN2014042201001423.html
これはひどい。
国土交通省の事業者累積違反点数も45と、ダントツの札付き、事故多発で規制が厳しくなったはずの貸し切りバス会社の中でも盲点というか、こうなることは予想できていたはずなのに、国交省の致命的な見落としといわざるを得ない。
http://www.mlit.go.jp/jidosha/anzen/03punishment/cgi-bin/list.cgi
ホームページはあれども、一番大事な従業員数、運転者数の開示がない。
事故を起こしたのが代表者であることをみても運転手は一人だけで、営業継続は不可能だったに違いない。
国土交通省の行政処分で最も重いものは運送事業者許可の取り消しだが、今回こそその適用すべき事業ではなかったか?
現在までに貸切バス会社でその処分を受けたのは一昨年、関越自動車道居眠り運転事故で7人の乗客を死亡させた有限会社 陸援隊一社のみだ。
先月、運転者が意識不明(事故前に死亡説もあり)に陥って衝突事故により乗客に死傷者を出した北陸自動車道バス事故を起こした㈱宮城交通ににはまだ明確な処分がなされていないのが実情だ。
https://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha02_hh_000163.html
この2件については死傷乗客が石川県内在住者に集中しているという特徴がある。
行き先あるいは帰り先は仙台と東京だが、東京へは飛行機では運賃が高すぎ、また新幹線と特急乗り継ぎでも昼間4時間以上がつぶれてしまう。
夜行の直行列車がなくなってしまっただけに日中を有効に使おうとすれば夜行バスしかない。
仙台のほうはもっと深刻だ。
最低でも越後湯沢、大宮と2回乗換えが必要になって在来線と新幹線2本を乗り継いでも6時間を要する。
日本海縦貫線で山形を経由するルートが糸魚川あたりで途絶されて却って不便になってしまった。
このことだとか、消費増税や円安物価高の悪影響で安さを求めざるを得ない消費者の困窮が、こういった安全性無視の無茶運行バス会社をのさばらせることにもつながっている。
まさに安倍のみクソ大失政の二次災害である。
来春の新幹線開業で東京ー金沢は2時間半で大阪行きと変わらなくなるが、話をもとに戻して今後二度とこのような事故を繰り返させないために、事業継続不能な業者には許可取り消しを速やかに行なうべきだ。
業者個人の失職対策は福祉分野で個別に対応すること。
事故を起こせば乗客や他の運転者・同乗者のみならず、事業者にとっても身の破滅である。
それを未然に防ぐのが国交省の存在理由である。
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