実家には石油ストーブがある。

私はこの石油ストーブが嫌いだった。
すぐに点かないからだ。

お茶を始めて、炉を知り、炉の暖かさを知り、冬の寒さがあるから、炉の有難さが際立つことを知った。
石油ストーブはずっと鉄瓶のお湯を沸かしてくれる。鍋に水を張れば、加湿もしてくれる。
ただ、石油を買って、入れてという作業をしたことがない私は本当の良さをわかって居ないとおもう。

便利な世の中に慣れすぎ、寸暇を惜しみ、莫大な時間を失っている。
それが良いのか悪いのか。

満たされた生活には万然と生きることが最上の贅沢なのかもしれません。
それに抗おうとするのは、捻くれ者だからなのかもしれません。

一切の音を消し、ストーブのうえで沸く湯の音が耳に触れる。
そんな休日の夕方も悪くないと思う捻くれ者。







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