カサカサと
足許で風にふかれて舞う
美しい枯葉の色と流れ。
その歌うようなリズム。
それを楽しむのは
もうゴン太だけです。
となりでいっしょに
肩を並べて楽しんでくれた
ドラ子は随分前に
旅立ちました。
二人用のベンチだと
寂しいので
一人用のベンチに
ゴン太は
座ることにしました・・・。
姿形はかわったけれど・・・
彼が丸い目でみつめているのは・・・
遠く果しない未来なのか・・・
それとも遠い過去なのか・・・
ボクにはわかりません。
そのいずれであり
優しさと平安に包まれて
いるとは思うのですが・・・。
〈つづく〉