ゴン太とドラ子の愛の物語 28 | スナミちゃんのひとこと

カサカサと

足許で風にふかれて舞う
美しい枯葉の色と流れ。

 

その歌うようなリズム。

 

それを楽しむのは

もうゴン太だけです。

 

となりでいっしょに

肩を並べて楽しんでくれた

ドラ子は随分前に

旅立ちました。

 

二人用のベンチだと

寂しいので

一人用のベンチに

ゴン太は

座ることにしました・・・。

 

姿形はかわったけれど・・・

彼が丸い目でみつめているのは・・・

遠く果しない未来なのか・・・

それとも遠い過去なのか・・・

 

ボクにはわかりません。

 

そのいずれであり

優しさと平安に包まれて

いるとは思うのですが・・・。

 

 

〈つづく〉