中堂「死んだやつは答えてくれない。
この先も。
許されるように生きろ!」
【アンナチュラル】第7話『いじめ』
簡単に。
弟で予備校教師・秋ちゃんから紹介された男子高校生・S。
待ち合わせには来なかったが、
翌日、メールが届く。
『これを見たら電話をください。』
メールに貼られたリンクにアクセスすると
【ライブ配信『殺人実況』】
殺人者S「Yくんの死因は何でしょう?」
答えを間違えると、人質Xは殺される。
Sのヒントと現場の状況から出した答え。
ミコト「お待たせ、分かったよ。Y君の死因が何か。」
傷口3ヵ所の入り口と出口が
同じ高さで左右のずれもない。
皮下出血の出方が同じ
→3回とも同じ深さで垂直に刺す。
ぴったりすぎて不自然。
普通、ナイフの入る角度は違う。
殺害現場と凶器の柄には白い粉
→白い粉=紙粘土に、同じ刃渡りのナイフを
3本突き立てて乾燥。
その上に背中から倒れ込めば、
自分の背中を自分で刺せる。
他殺を装うには、凶器も隠さなければ。
Sが読む短編小説『ソア橋』のトリック利用。
紐や重しを使って、凶器を部屋の外の排水口に落とす。
あとは、出血多量で死ぬのを待つのみ。
復讐したい相手のナイフを使い
復讐したい相手のたまり場で死ねば
誰もが犯人は彼らだと思う。
S「M先生、問題の答えはなんですか?」
死因は刃物による自殺。
ここまでが法医学的見解。
ミコト「ここからは、法医学者ではなく、
私個人の見解として話をします。
これまで多くのご遺体を見てきた。
ご老人から、小さな子供まで。
いつも思う。
なぜ、この人は死ななきゃならなかったのか?
Y君の背中には、たくさんのアザがあった。
日常的に暴力を受けていた痕。
必要に繰り返され、治るより前に
次のアザがつけられた。
そんな暴力が見過ごされた。
追い詰められた彼は
最悪の選択をしてしまった。
法医学的には自殺。
でも私は、殺されたんだと思う。
法律では裁けない
いじめという名の殺人。
あなたはそれを
大勢の人に伝えたかった。」
S「そうだ。殺された。
あいつらに。
僕に。
僕も助けなかった。
助けてくれたのに。」
いじめられてたSをかばったY。
いじめの対象は、SからYへ。
見て見ぬふりをする先生。
相談しても協力しないクラスメート。
Y 「このトリックでさ、あいつら殺人犯に
仕立てたら面白くない?」
遊びのはずだった。
検視でごまかせるか確認するために、
ミコトにも会いたがってた。
しかし、ミコトに会う日、
遊びは、遊びじゃなくなった。
同時刻いじめっ子たちは万引きをし
アリバイ成立。
Sは、Yを止めようとしたが・・・
間に合わなかった。
高校名
いじめられた者の名
いじめた者の名
を言い
S「これは遺書です。
これで終わり。
僕は僕を殺す。」
と自殺しようとするが
ミコト「まだ終わってない!
質問に答えて。
あなたが死んで、何になるの?
あなたを苦しめた人の名前を
遺書に残して、それが何?
彼らはきっと、転校して、名前を変えて、
新しい人生を生きていくの。
あなたの人生を奪ったことなんて
すっかり忘れて生きていくの。
あなたが命を差し出しても
あなたの痛みは
決して彼らに届かない。
それでも死ぬの?
あなたの人生は、あなたのものだよ。」
Sの居場所を突き止めた中堂たち。
S「横山は死んだ。
僕だけが生きてていいのかな?」
中堂「死んだやつは答えてくれない。
この先も。
許されるように生きろ!」
★★★★★★
【アンナチュラル】は、本当に多くの人に見てほしい。
他殺体ばかりを法医学者は扱うのではなく
他殺ばかりをドラマは扱うのではない。
「いじめ」、さらに、「自殺」。
難しい題材だけど、さすが【アンナチュラル】。
ミコトは、法医学者と個人、両方の見解を伝え
さらに、責任を誰かに追及するわけでもない。
社会人になれば、いくらでも逃げ方を実行できるけれど
小さい世界しか知らない頃は、逃げ道を自らがせばめていくんだよね。
ミコトの言った言葉は、
これまであった綺麗事を言うドラマにはない言葉。
そして、中堂さんの
中堂さんだからこそ、出てくる言葉。
これも、決して「生きていいよ」とかの綺麗事だけを言う訳じゃない。
そして、美しい夕焼けと、米津玄師『Lemon』
この歌が、このドラマに素晴らしく合っていて、切なくなる。
本当に、素晴らしいドラマ。
あと数話しかないのが、悲しい・・・
出来るなら、続編をお願いします!
そして、最終回まで応援します!!