S.Light.M(カウンセリング・ヒプノセラピー・レイキヒーリング)の瀬川です!
本日は終戦の日、また、終戦記念(祈念)日とも呼ばれますが、
記念日とは・・・
今の心(念)を忘れずに記憶し続ける日・・・
という意味合いでもある事から、今回は2023年8月12日の第471回目のTOPICS『 もはや戦後ではなく戦前かもしれない ~はだしのゲン&被爆体験伝承者から~ 』から一部をお届けしてみますが、様々な意見や見解や考え方や捉え方などの 自由があるのが自然な事 である点、そして、今回のようなテーマは好きでは無い方もいらっしゃる点は、最初にご理解とご了承をお願い申し上げます!
そして、先日には広島と長崎の原爆の日もあり、やはり、 この「時季・時機」というのは「戦争」を振り返る 事も、とても大切で必要になります、、、
ところで、『 はだしのゲン 』(中公文庫)という漫画をご存じの方も多い事でしょう。
この漫画は作者である中沢 啓治 氏(2012年に他界)の広島での原爆投下を含めた戦中・戦後の実体験を描いた内容ですが、私も小学生の時には学校の教室に備えられており、休み時間などに読んでいた記憶があります。
ただ 《 その当時の私 》では理解も及ばず 、また、確かに子どもの目には少々驚く?怖い?ような描かれ方もされている場面もあるのかもしれませんが、 《 その後も 》ずっと心の中に残り続けていた 事から、確か30代になってから漫画を全巻買い揃え 《 改めて 》読み直し 、そして 《 今も 》時折読み返して います。
ところで、広島市内の市立小学校では3年生へ向けての平和学習教材として『 はだしのゲン 』が採用され活用し続けられていましたが、広島市教育委員会は2023年度から教材として削除するとの声明を出した事から、私個人としても 《 その後 》に色々な番組等を通して《 知り考える 》という《 実践 》をし続けて おりました。
では、少しだけ『 はだしのゲン 』の概要を眺めてみます、、、
主人公の中岡 元は原爆投下前には父と母、二人の兄と一人の姉、そして一人の弟(なお、原爆投下直後に妹が生まれます)の7人で暮らしていました。
しかし、原爆により父と姉と弟が殺され、その後は元と母と生まれたばかりの妹と3人で必死に生き延びていきます。
そして、原爆投下前のいわゆる戦前・戦中において、元の父は 《 一貫して 》戦争は絶対反対!!! との主張をし続け、 自らでも《 体現 》して おりました。
その事により、でっち上げられた理由で警察に連行され拷問を受けたり、隣近所からは家族皆が非国民と罵られ疎まれ嫌がらせを受けたり、また、それは学校(先生)という教育現場でも同じでした。
そして、『 はだしのゲン 』では被爆の実態も含め、その後に元が 様々な悲しみや怒りを乗り越え、如何にして逞(たくま)しく生きていくのかという《 姿勢 》 が描かれております、、、
では、概要はここ迄に致しますが、ここからは先程の『 私個人としても《 その後 》に色々な番組等を通して《 知り考える 》という《 実践 》をし続けて 』との面から、何かの番組等に絞る(取り上げる)のではなく、私に残っている(記憶している)エッセンスから、今回の教材から削除された《 顛末 》を少し眺めていきます、、、
まず、広島市教育委員会が教材から削除した理由の一つとして、
【 被爆の実相に迫りにくいから 】
と挙げております。
ところで、この『 はだしのゲン 』は多くのボランティア等の方々の協力も得て、数多くの言語に翻訳され、世界の数多くの国々でも読まれております。
そして、教材として活用されていた漫画の場面には、母が病気の為に元と弟がいわゆる孤児であるとの「嘘(も方便)」を活用して浪曲を人前で披露し、お金を貰うという場面がありました。
これに対し広島市教育委員会は、
【 浪曲は現代の児童の生活実態に合わない 】
との理由を挙げ、他には、母の病気を治す為にコイの生き血が良いと元と弟は聞きつけ、お金持ちの庭にある池のコイ1匹を「盗む」場面については、
【 コイ盗みは誤解を与える恐れがある 】
との削除の理由を挙げています。
しかし、漫画では元と弟は家主に見つかり怒られますが、 本当の事情を家主に《 説明 》して、その家主も《 理解し 》コイを譲ってくれたという《 流れ(経緯) 》もちゃんと描かれて います。
そして、このような「流れ(経緯)」がある事に関し、更に広島市教育委員会は、
【 漫画の一部を切り取ったものでは、主人公が置かれた状況などを補助的に説明する必要が生じ、時間内に学ばせたい内容が伝わらないという声があった 】
との理由を挙げ始めました。
このような事の顛末から、広島市教育委員会は教材から削除する事にしたとの説明をしておりますが、多くの反対や批判の声が上がった事に対し、
【 現場で扱いやすいもの。 決められた時間の中で狙いに到達しやすい素材・教材という観点で選んでいるので、こういう大きな話になるとは思っていなかった 】
とのコメントをしております。
そして、ある番組では約10年程前から教材の見直し(改訂)の話が持ち上がり、 その最初の会議では《 現場の 》教職員の方々も参加し意見を述べる事が出来ました が、その後の数回の会議では、 いわゆる教育行政関係のお偉方と称される《 人々のみ 》で話し合われ 、教材を削除する決定の会議では、 その会議の長の《 鶴の一声 》のような性質の発言 があった記録も残されていました。
また、最初の会議に参加した教職員の方々も「はだしのゲンを教材から削除する」という内容の話は出ていなかったと証言しておりました。
そして、先の中沢 氏が他界された2012年頃から他の都道府県においても学校の図書館から『 はだしのゲン 』を撤去する動きが起こり、これに関してもそれぞれの地域で反対の声が多数寄せられたりなどが起こりました。
そして、これもある番組では、いわゆる保守系の団体の人が広島市教育委員会に教材から削除するように「申し入れた」と証言しておりましたが、広島市教育委員会の担当者は「そのような申し入れなどは一切なかった」と証言しておりましたが、
果たして・・・どちらが「嘘」を付いているのでしょうか・・・
このような事が 《 平然と 》 行われているのが広島市教育委員会を含めた 《 教育行政に携わる大人達がしでかしている事 》 であり、これは現場で過酷な労働環境を強いられ、一向に改善されていない 《 同じ大人の教員等 》への《 不作為 》 という仕打ちをしている事も含まれますが、私も教育行政関係の方のカウンセリング等では青森県内でも今回と 《 似たような話 》 に加え、不透明な人事であったりイジメ等の隠蔽などの話もよく聞かせて貰っておりますので、これは広島市に限った話では無いのが 《 残念な事実であり現実 》 でしょう、、、
そして、先程は浪曲や盗みとの場面が出ておりましたが、
教育とは日本(国内)のみならず他国の多様な文化や慣習などにも触れ(知り)・・・
お互いに出来る範囲内で理解してみようと試みる事の大切さと必要性を教える事も含まれ・・・
過去にせよ今にせよ目の前で起こっている事実や現実から目を背けさせるのではなく・・・
そのような事を皆で知り、共に考え、それぞれの気づきに結び付ける・・・
そこから善後策が生まれてくる・・・
というものです。
更に、
教育とは丁寧なコミュニケーションという姿勢が必須となる・・・
のは 論を待たず です、、、
ちなみに、中学3年生へ向けた平和教育プログラムで使われている「ひろしま平和ノート」における、マーシャル諸島ビキニ環礁でアメリカが行った水爆実験により被爆した「第五福竜丸」の記述も本年に削除されました、、、
では、少し視点を変化させますが、広島市では被爆体験証言者の方々の高齢化や死去に伴い、次の世代に語り継いでいく為に2012年から被爆体験伝承者養成事業が行われています。
この伝承者になる為に研修生は希望する証言者の元に2年間通い、その証言を原稿として完成させるなどの要件がありますが、この語りや記憶を受け継ぐ伝承は証言者が存命中に行われなければならず、更にその原稿の確認も証言者本人に直接に確認して貰う必要があります。
つまり、伝承者になる事を目指して研修活動に取り組んでいても、研修期間中に協力してくれている証言者の方が他界されると、伝承者になる道が閉ざされるケースが多いという実状があります(研修の打ち切りはこれ迄で116人とされているそうです)。
また証言者も2014年には49人が登録されていましたが、2023年現在では33人に減少しているそうです。
そこで広島市は昨年から家族伝承者という制度を新たに創設しました。
この伝承では被爆者の子や孫などが対象となり、それによって(伝承の範囲が拡大した事によって)今迄よりも多くの証言を集める事が可能となる一方、しかし、存命中に聞き取りを終え、原稿を完成させるとの条件は先の研修と同じです。
そこで、つい先日に広島市はこれ迄の研修の取り扱いの規定を変更し、出来うる限り証言者から直接に伝承を受けたと認められる場合には研修を継続出来るとしました。
つまり、ここで行われた事は、
伝承を途絶えさせてはならないとの真の動機の元における・・・
現実に即した柔軟かつ臨機応変な対応を取った・・・
とも言えます。
そして、何事にも功罪や善悪などの両面というのはありますが、ここでの『 現実に即した柔軟かつ臨機応変な対応 』というのは、
人がしている(創っている)仕組みなどで・・・
絶対的に変えられない動かせないものなどない・・・
つまり、その気次第で今すぐにでも変えられる動かせるものである・・・
という意味になります。
そして、組織や団体等が違うとは言え、今回の2つの事例は同じ広島という地で行われているという 《 矛盾 》 がありますが、これは広島市や市民等の方々を非難している訳でも批判している訳でも全くなく、また、先のように、このような性質の事柄は広島に限った事ではなく 《 皆それぞれ(私達)の身の回りでも似たような事が起こっている 》 という意味であり、曲解や誤解の無きよう、くれぐれもお願い申し上げます。
そして、このような実態からも、やはり、
全ては他人事ではない
という視点に結び付き、
この他人事とは・・・
国や地域などの違いも関係なく・・・
過去も今も関係ない・・・
という事になります。
そして、TOPICSでは、
戦争の種は自らの日常に日々蒔かれており・・・
自らの日常の心の中で日々芽生えていく・・・
と、お伝えし続けております、、、
そして、今年はG7サミットも広島で開催されましたが、また、先の原爆の日の首相のコメントにおいても同様に、
核抑止論を改めて確認しただけに留まらず・・・
更に強化連携するとの宣言が採択された・・・
などなど、、、
これに関しても被爆者の方々からは 嘆きや悲しみや怒りなどを通り越し、もはや《 言葉にならない 》 とコメントされていた方もいらっしゃいます、、、
そして、日本も今年は戦後78年になりますが、
核の傘下という愚かしさを一体全体いつまで続けるのか・・・
もう・・・終わりにしなければならない・・・
というのが私個人の率直な考えです。
なぜなら、
人を殺傷するというのは・・・
戦争でも・・・テロでも・・・犯罪でも・・・名目は何であれ・・・
原爆でも・・・ミサイルでも・・・銃でも・・・ナイフでも・・・手段は何であれ・・・
その本質は同じであり・・・
時に・・・言葉ですら人を殺傷し得る・・・
からです。
現在のロシアとウクライナの戦争におきましても、クラスター爆弾は非人道的な兵器であるから使用禁止との条約もありますが、既にロシアが使ったからとの理由でアメリカはウクライナに同じく供与するなど、
イタチごっこ・・・
であるのは皆さんもお気づきかと思いますし、ここに(イタチごっこに)想像力を活用して先程の核抑止論を当てはめてみると、これこそ 《 幻想 》 であるのも推測出来ませんでしょうか、、、
「窮鼠猫を噛む」との言葉もあります、、、
そして、
戦争を始めるのは(始めたがるのは)為政者と・・・
それ(戦争が生み出す利権)に群がる経済界の(一部の)経営層・・・
そこから企業等の関連団体等へ利権が流れていくピラミッド構造というのが・・・
古今東西共通している・・・
というのが歴史から学べる実相です。
更に、
有事などで権力が絶大に行使されるのを可能とするのが・・・
それ以前からの国民の個人情報の把握と(相互)監視・・・
というもの、同じく古今東西共通です。
先程は戦後78年とのコメントも致しましたが、日本の文化では、
傘寿
という言葉があります。
そして、
「8」という数字はポジティブな無限大との意味を持つと同時に・・・
ネガティブな堂々巡りという循環をも表すが・・・
「八」は末広がりを表しており・・・
どこを出発点として広がりを始めるのかは人間次第・・・
です。
そして、
生命とは途切れる事なく・・・
待ったなしで《 流れている 》もの・・・
です、、、
と、このような内容でお届けしており(当該TOPICSでは他に汚染水海洋放出に関しても触れております)、重たく感じた面もあった事と思いますが、
祈りには効果があるが、、、
祈るだけでは変わらない、、、
という事もあります、、、
『 もはや戦後ではなく戦前かもしれない ~はだしのゲン&被爆体験伝承者から~ 』はこちら