日比谷で観た。1985年のアイルランドが舞台。1922年から厳格なカトリックの教えで、未婚で身籠ってしまった女性などを修道院という体裁の元、その中のマンダレン収容施設で食事のみの過酷な労働を強いていた。そんな実話に基づいたベストセラー「ほんのささやかなこと」の映画版だそうだ。修道院は罪を洗うという名目で洗濯場で働かせ、産んだ子は養子に出しお金を得ていた。そこに来た石炭配達の彼は一人の少女に助けを求められる。当時、絶対的な権力と影響力のなか、それでも決断した。終始、画面は落ち着いていて言葉も静謐だ。だから怖い。施設は何と1996年まで存在していた。本来宗教は幸せの為の教えだが、今も時にその痛みを受けるのは市井の人達でしかない。

