第6840回「トゥームレイダー2 ストーリー、ネタバレ ヤン・デ・ポン監督 A.ジョリー主演」 | 新稀少堂日記

第6840回「トゥームレイダー2 ストーリー、ネタバレ ヤン・デ・ポン監督 A.ジョリー主演」

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 第6840回は、「トゥームレイダー2 ストーリー、ネタバレ ヤン・デ・ポン監督 A.ジョリー主演」(2003年)です。


 第1作から監督が代わりました。正直、ヤン・デ・ポン監督の粗さが目立ちます。上映時間も、前作の100分から117分と長くなっています。興業的にはアメリカでは製作費をカバーできませんでしたが、世界公開で回収したというのが実情のようです。そのためでしょうか、第3作は製作されていません。


 パンドラの箱がモチーフになっています。

 『 パンドラは、ギリシア神話に登場する女性で、神々によって作られ人類の災いとして地上に送り込まれた。人類最初の女性とされる。パン(Παν)は「全てのもの」であり、パンドーラーは「全ての贈り物」を意味する。・・・・ 


 美しいパンドーラーを見たエピメーテウスは、兄であるプロメテウスの「ゼウスからの贈り物は受け取るな」という忠告にもかかわらず、彼女と結婚した。そして、ある日パンドーラーは好奇心に負けて箱を開いてしまう。すると、そこから様々な災い(疫病、悲嘆、欠乏、犯罪などなど)が飛び出した。しかし、「ἐλπίς」(エルピス、希望?)のみは縁の下に残って出て行かず、パンドーラーはその箱を閉めてしまった。・・・・ 』(ウィキペディア)


 パンドラもイヴも、男性の後に創られたと神話は伝えていますが、20世紀後半の発生学は「生物の基本形はメスにあり、オスは発生過程においてオスとしての形質を得ることになる」ことを実証しました。アダムはイヴのあばら骨から生まれたのです・・・・。


「プロローグ 月の神殿」

 エーゲ海の美しい島、サントリーニ島が映し出されます。斜面に位置するオープン・テラスでは結婚式が行われていました。宴もたけなわになる頃、激しい地震が発生します。斜面が崩壊し、大量の岩が海中に没します。数日後でしょうか、世界中からトレジャーハンターが集まっていました。


 遅れてやってきたのが、ララ・クロフト(アンジェリーナ・ジョリー)でした。ギリシア人兄弟と共に海底に潜ります。潮流に乗って向かった先が、海底洞窟の中に眠る"月の神殿"でした。ギリシア人兄弟は宝物に目が奪われますが、ララが注目したのが、大きなレリーフとオレンジ色の球とメダリオンでした。デジカメで写真を撮りまくります(伏線です)。


 しかし、中国人マフィアのグループが乱入してきたのです。ギリシア人兄妹を殺し、球とメダルを奪います。しかも、ララの推進器を破壊し、マフィアは脱出します。洞窟が崩壊する中、ララは鮫を推進器代わりにして脱出します。破壊された船の破片につかまること3日間・・・・。


 海面が泡立ちます。エンジニアのブライス(ノア・テイラー)と執事のヒラリー(クリス・バリー)が潜水艦で救出に駆け付けてきたのです。


「第1章 生化学者ライスの野望、パンドラの箱を開け」

 潜水艦は、イギリス海軍のものだったのです。MI-6の要員が乗艦していました。彼らは球の奪還を依頼すると共に、ララたちを襲った中国人マフィアは"シェイ・リン会"と呼ばれていることを教えます。その首領チェン・ロー自らが神殿内に侵入し、球とメダリオンを奪ったのです。


 依頼を引き受けるにあたり、ララは条件を出します。MI-6を裏切ったテリー・シェリダン(ジェラルド・バトラー)を仲間にすること・・・・。テリーは、中国の裏社会を知り尽くしていたからです。難色を示す職員を押し切り了承させます。ララが、向かったのがカザフスタンの刑務所でした。テリーを保釈させます。


 その頃、ノーベル賞を受賞したこともある生化学者のジョナサン・ライス博士(シアラン・ハインズ)は、プライベート・ジェット機内で顧客と取引をしていました。そして、裏切り者を処刑します。「私は、いずれ伝説のパンドラの箱を手に入れるだろう。その時、ワクチンを保持しない者は全員、死滅するだろう」と宣言していました。


 ライス博士こそ、シェイ・リン会を操っていた黒幕だったのです。ですが、相手は中国人マフィアです。約束を守るとは限りません、彼らの行動規範は利益だけなのですから・・・・。


「第2章 中国奥地から上海へ」

 ララとテリーは、小型ジェット機(ステルス機市てな)で中国奥地に潜入します。そして、機体は湖底に沈めます・・・・。現地の連絡員が武器と単車を用意して待っていました。万里の長城を走行し、シェイ・リン会の本拠に乗り込もうとしますが、あっさり捕まりました。アジトは、磨崖仏の中にありました。


 チェン・ローは弟を使って上海でライス博士に引き渡すことになっていると話します。さらに、多数の兵馬俑を見せます。ララの反撃が始まります。兵馬俑の頭の上を飛び回り、ローと対決し倒します・・・・。そして、メダリオンを回収します。ローは、メダリオンの意味を理解していなかったのです。


 一方、テリーも闘っていました。当面の敵を倒したララとテリーはロープで降下します。そして、敵のジープで脱出します。上海まで70キロ余・・・・(中国の地理は考慮されていません)。上海の受け渡し場所に着くと、ライス博士はヘリで接近してきます。ララもテリーも闘いますが、球を受け取ったライス博士は逃亡します・・・・。


 しかし、発信機をヘリに着けることには成功していたのです。ヘリは、香港のライス博士がアジトを構えるビル(ショッピング・モール?)に着陸しました。早速、ふたりは球奪還に向かいます。成功しました。脱出は、ムササビ型の膜で落下速度を減殺し、地上近くでパラシュート着地するというものでした。


 ララは、個人の家でテレビを借り、技術担当のブライスと連絡を取ります。全ての画像を送り、解析させます。送られてきたデータに球が反応します。周囲にアフリカの光景を映しだしたのです。パンドラの箱は、キリマンジャロの近くに隠されていました・・・・。メダリオンは音波を暗示し、球の紋様が音波を表記していたのです。


「第3章 生命のゆりかごを目指して」

 ララは、テリーの裏切りを知り、行動を別にしています。そして、単独でキリマンジャロに向かいます。しかし、そのことはライス博士には知られていました。ライス博士は、コマンドー舞台を引き連れ、キリマンジャロに向かっていました。


 先行したララは、先住民族と接触します。しかし、これから先の通行は断られました。しかし、ララの懸命な説得に応じた族長は、ララの通行を認めることにします。さらに、"影の番人"を斃すための戦士たちも同行させたのです。しかし、"生命のゆりかご"に着く前に、ライス博士の一行に追いつかれました。先住民戦士は次々と倒されます・・・・。


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 ライス博士の捕虜となったララは、案内役をさせられます。ブライスとヒラリーも捕虜になっていたからです。そして、"影の番人"が襲ってきます。次々とコマンドーを闇の中に引きずり込みます。残った者はわずかになっていました。そして、ゆりかごに到達します。あの球体を投入すると・・・・、地下洞窟への入り口が開いたのです。


 ライス博士とララは落下します。ありました、パンドラの箱は強酸の液体の上に浮かんでいました。ライス博士とララは争います・・・・。その頃、テリーはブライスとヒラリーを解放し、ヘリで洞窟に接近していました。そして、一挙に洞窟内に飛び降ります。テリーは、パンドラの箱を引き上げようとします。


 その瞬間、ライス博士が落下してきました。博士は溶け去ります・・・・。しかし、物語は終わっていません。テリーが、パンドラの箱を持ち帰ると言い出したのです。近接した状況で拳銃をララに突きつけます。銃声が轟きます・・・・。倒れたのはテリーでした、ララがライス博士から奪った拳銃で撃ったのです。


「エピローグ パンドラの箱は、生命のゆりかごに」

 ララは、強酸の液の中にパンドラの箱を沈めます。先住民の見守ろ中、ララたちは立ち去ります・・・・。


(補足) 2枚めの写真は、"MovieWalker"から引用しました。やはり、続編に傑作なしてということでしょうか。例外は、決して少なくないのですが・・・・。


(追記) 「トゥームレイダー」第1作につきましても、ブログに取り上げています。興味がありましたら、アクセスしてください。

http://ameblo.jp/s-kishodo/entry-11653738767.html