第4245回「デス・プルーフ in グラインドハウス タランティーノ監督、ストーリー、ネタバレ」
第4245回は、「デス・プルーフ in グラインドハウス タランティーノ監督、ストーリー、ネタバレ」です。グラインドハウスとは、かつてB級映画三本立てを上映していた映画館のことを意味するようです。たしかに、日本にも、数多くの"二番館"がありました。映画の途中からでも入れますし、見たいだけ観られました。
映画は何度も上映され、こすれ傷ついたフィルムのため、雨のように見えました。切れたフィルムをつなぎ合わせたためでしょうか、急に場面が変わったりもします・・・・。この映画は、そのようなグラインドハウスで上映された映画を再現させようというのがコンセプトです。遊び心一杯の映画です。
予告編6本も同時に製作されていますが、実際に作られたのは、この映画と「プラネット・テラー in グラインドハウス」の二本だけです。それぞれ、クエンティン・タランティーノ監督とロバート・ロドリゲス監督が演出しています。クエンティン監督は、ロドリゲス監督作品「フロム・ダスク・ティル・ドーン」で、俳優として出演しています。危ない役を怪演していました・・・・。
そういう意味で、面白くない訳がありません。2007年公開の映画ですので、ふたりとも既にメジャーな監督になっています。そんなふたりが、フィルムの擦り切れたB級映画を創り上げたのです。ただ、「デス・プルーフ」は、B級としては長い上映時間113分の映画になっています。
「第1部 テキサス州オースティン」
女性の部屋が映し出されます。「ソルジャー・ブルー」などのポスターが貼られています。外から、トイレを貸してくれという女友達が、部屋に上がってきます。「もれちゃう」、股間を指で押えています・・・・。タランティーノ節、炸裂です。
ドライブした後、女性数人だけで、バーに行きます。この間、延々とガールズ・トークが続きます。いつしか、日も暮れ、外では雨が降っていました。バーのカウンターには、見知らぬカウボーイ風の男が、ひとりで飲んでいました。ですが、アルコールには一切手を出しません。自ら、スタントマン・マイクと名乗ります。
スタントマン・マイクを演じたのは、カーペンター監督作品「ニューヨーク1997」とか「遊星Xからの物体」などで主演をつとめたカート・ラッセルです。すっかり初老の爺さんになっています。そんなスタントマン・マイクがナンパを始めたのです。ここで、誰も知らない西部劇の講釈をします。彼は、西部劇でスタントマンをしていたのです。
ですが、ネイティブ・アメリカン虐殺を描いた「ソルジャー・ブルー」は、西部劇を破壊しつくしました。スタントマン・マイクは、その後、カー・アクションに転出します。ここでも、「バニシング・ポイント」、「ダーティ・メリー クレイジー・ラリー」などの講釈をします・・・・。
映画の行方が、まるっきり分からないのです。ここまでは、単なるガールズ・トークと爺さんの無駄話だけでした。スタントマン・マイクが、金髪娘を送るところから、映画が大きく動きます。マイクの自動車は、スタント用の仕様でした。"デス・プルーフ"(耐死仕様)、激しいカー・アクションでも、ドライバーの生命を守る構造になっていたのです。
乗せた金髪娘を、スタントマン・マイクは、急発進を繰り返すことで脅えさせます。助手席には、シート・ベルトなどはありません。そして、高速から急ブレーキをかけます・・・・。スタントマン・マイクは、金髪娘を殺すことが目的だったのです。ですが、彼の目的は、それだけに止まりませんでした。
バーに居た4人組の乗用車もターゲットとしていたのです。猛スピードで追い越した後、Uターンします。そして、真っ向から高速力で衝突させます。4人の娘達の頭が、脚が吹き飛びます。4人とも亡くなりました。マイクは、軽微のケガですみます。デス・プルーフのおかげで・・・・。
もちろん、保安官も動きますが、事件性なしの方向で動きます。殺人を立証できないからです。「あのサイコが再犯に及ぶのなら、他の州でやってもらいたい」 そして、14ヵ月後・・・・・。
「第2部 テネシー州レバノン」
画面は、モノクロに変わります。モノクロは数分続きます。ただ、画面はしっかりしています。スタントマン・マイクが、ターゲットを探しています・・・・・。今回は、4人組の娘が標的です。。アジア系、白人、黒人と娘たちは、人種的にも多様です。ガールズ・トークが延々と続きます。
そのトークの果に出てきたのが、プレミアのついた中古車です。買う気はないのですが、自分たちだけで試乗させてもらおうという魂胆です。韓国系(?)をオーナーに預け、3人はドライブに出かけます。ですが、白人娘が自動車を止めさせ、あのゲームをやろうといい出したのです。
白人娘がボンネットに乗ったまま、高速で自動車を飛ばそうと言うのです。ここからは、本格的カー・アクションシーンになります。撮影は、CGなしでやっているのではないでしょうか。実に迫力があるのです。娘は、ボンネットにしがみつき、自動車は高速でぶっ飛ばします・・・・。
そこに現われたのが、スタントマン・マイクでした。激しく、自動車をぶつけてきます。ボンネット娘は、しがみついたままです・・・・。マイクは、後からぶつけ、併走しながらもぶつけてきます。3人の娘たちに恐怖が襲います。とくに、ボンネットにしがみついている娘は・・・・。
ですが、娘たちも、いつまでも黙っているわけがありません。反撃を開始したのです。一瞬の隙を突き、ボンネット娘は、車内に戻ります。ここからは、一方的に、スタントマン・マイクは追いつめられてきます。そして、ついに自動車から這い出したマイクは、娘たちに命乞いをします。
娘たちは、おもっいきり殴り、おもっいきり蹴飛ばします・・・・。予測不能の映画プロットでした。やはり、タランティーノは凄い!
(補足) 写真は、"all cinema"から引用しました。



