第3636回「名探偵ポワロ全集、第3巻、青列車の秘密、その1、感想、スポンサーはタバコ企業?」 | 新稀少堂日記

第3636回「名探偵ポワロ全集、第3巻、青列車の秘密、その1、感想、スポンサーはタバコ企業?」

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 第3636回は、「名探偵ポワロ全集、第3巻、青列車の秘密、その1、感想」です。原作はさほど評価していません。そのこともあり、ブログに取り上げてきませんでした。当時のクリスティは、精神的に最低の状態だったようです。


 『 クリスティが失踪事件後精神的に不安定な時期に執筆された作品で、すでに発表されていた短編「プリマス行急行列車」のプロットを長編向けに焼き直したもの。本人は嫌っていたが、それなりに好評を博した。のちに「書きたくなくても書かなければならないプロ作家の厳しさを自覚した作品」という趣旨の回想をしている。 』(ウィキペディア)


 時々アクセスさせていただいてる"ロード・サイト"さんのホームページでも、同種のことを書いておられます。『 「青列車の秘密」の問題の一つは役割のはっきりしない登場人物が多いことだろう。青列車に被害者と一緒に乗り合わせるキャサリン・グレーという莫大な遺産を相続した女性は、被害者と会話をし、被害者を確認し、その後も事件関係者として訊問されるのだが、その役割がよくわからない。

 
 ルースの夫デリクの愛人ミレーユも存在はともかく、青列車にまで乗せて南仏に行かせたのは何のためかもわからない。ギリシャの骨董商パポポラス(ドラマでは登場しません)も同様で、物語の中で大したことはしていない。このあたりも「青列車の秘密」の評価がいまひとつの理由なのかもしれない。 』


 青列車は、今ではすっかり"ブルー・トレイン"という名前の方が定着しています。オリエント急行と同じ鉄道会社が運用しているようです。ロンドン~カレー~パリ~マルセイユ~ニースを一晩かけて走行します・・・・。


 結構、読んだり、見たりしていまして、日本人に分かりづらいのが、リヨン駅です。パリの環状線の駅です。青列車は、ロンドン方面のターミナルであるパリ北駅だけでなく、ニース方面行きのターミナルになっているリヨン駅にも停車します・・・・。ドラマでも、大きな伏線になっています。


 ドラマでは、大富豪(石油王)の愛人に黒人を起用しています。見ていまして違和感を感じます。1928年当時、公然と白人富豪が、黒人とともに公衆の面前には現われなかったはずですが・・・・。


 ドラマを観ていまして、最も気付かされるのが、喫煙シーンの多さです。実にすぱすぱと、多数の登場人物が気持ちよさそうにタバコをすっているのです。タイトルでも書きましたが、スポンサーにタバコメーカーがついていたのでしょうか。これほど、タバコをすいまくりますと、気持ちいいほどです・・・・(私が喫煙者だからこその感想かもしれません。最近ではめっきり喫煙シーンが減りました)。


 次回、ドラマ版に従い、ストーリーについて書く予定です。