原題:No Country for Old Men
2007年 アメリカ
コーエン兄弟 監督/脚本
原作:コーマック・マッカーシー「血と暴力の国」(原題:No Country for Old Men)
トミー・リー・ジョーンズ、ハビエル・バルデム、ジョシュ・ブローリン など
見た日:2012年4月13日
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偶然見つけた大金を持ち逃げする男(ジョシュ・ブローリン)、
それを追う冷酷な殺し屋(ハビエル・バルデム)、
それを追う老いた保安官(トミー・リー・ジョーンズ)、
という事ですが、
このあらすじから想像できるスリリングな追いかけっこを期待していると
アレ?アレレ…?となること必至。
スリリングではあるが。
よく言われてるのが、その、
暴力ってものを哲学してる、的な解説なんだけど、
そうでもないんじゃないかな、という気もする。
原題を直訳すると「老人の住む国じゃない」って感じかな。
意訳するならば「古い価値観は通用しない」
みたいな事を、物語の語り手であるトミー・リー・ジョーンズが言うわけですが、
そんな事よりも、
そんな作品に込められたテーマを読み解く、なんて事は
批評家ぶりたいブロガーに任せておいてだね、
とにかくこのハビエル・バルデム演じる殺し屋の冷酷さ!
その存在感!
この映画はそれに尽きる。
もう、コイツは誰彼かまわず、有無を言わさず、
自分ルールに従って殺す。
その殺しっぷりにぼくは、
松本人志演じる変人が、今田とYOUの新婚家庭に乗り込んできて
ムチャぶりをしては「こ~ろす~う~ぅ~」って言う、
あのコントを思い出したね。
そんな理不尽すら、「コイツなら納得」と思わせる外見とか
にじみ出る肉体的な説得力。
ぼくが映画に求める説得力というものを、
ドンピシャでこの人は体現している!
それだけでこの映画は見る価値があると思うのです。
「ぼくが求める」というのが根拠では、ぼく自身なんとも心もとないが。
あとあれだ、
トミー・リー・ジョーンズのことを
「缶コーヒー飲んでるおじさん」としか認識してない人は、
これを見て、どんな名優か知るといい。