スクールビジネスのスタッフとして理想的な条件のひとつに、

そのスクールの卒業生」

であることが上げられます。





スクールの卒業生であるということは、

学校へのロイヤリティが高い。

講師(校長)へのロイヤリティが高い。

学校の知識が豊か。

商品(講座内容)についての知識も豊か。

というわけで、まさにいいことずくめ。





まあ、弊害として圧倒的権威を持つ社長とその他の従属的なスタッフという「宗教的」な組織ができあがるという側面もありますが、
これは外部の血を入れたり、経営者の方の意識次第で解決可能です。









しかし、「卒業生」中心の組織のもうひとつの大きな問題点があります。
それは

「価値観が似通ってしまうケースが多くなる」

ということです。




もちろん、人格や個性が似通ってしまうなんていう意味ではありません。
ここでいう価値観とは「スクール」や「技術」に対する認識のことです。

スクールは当該分野において、共通した価値観を共有する場所です。
当然、そこで長時間学んだ人達は、当該分野についての価値観は似通ってくるわけです。
(「自分のスクールの技術は悪い!」なんて言う人間はまずいない)


結果、一般の人達からすれば「まずくて食べられない」としか思えないものを、「栄養があってすばらしい」と思い込んでしまうような、「組織全体と市場との価値観のズレ」が生まれてしまうのですな。





組織全体の「価値観」を、時には自分自身で疑ってみる。
または第三者的な視線で評価してもらう。

案外「市場とのズレ」は組織の中にいては気づきにくいので、いろいろな工夫をしなければ、レミングスのようになってしまうかもしれません。

ご注意ください。