みなさま

気分転換してますか?

 

(最終回)

 

*記事掲載につきましては本人許可の上、

大幅に加筆修正をしておりますので、

内容はほぼフィクションです。

また登場人物は全て仮名です。

ちょっと気分転換に短編小説を読んでいただくような感じで、

息抜きにお読みくださいますと幸いです。

 

 

登場人物;ミキ子さん

 40歳代 女性

 

 

(第2話からの続き)

 

 

大学院を修了後、私は高校の教師になった。

赴任先の職場の環境や生徒たちの雰囲気も良く、2年目で副担をさせてもらった。

 

その時の主担任が4歳年上の男性教師

ケンジ先生だった。

 

職場における直属の先輩であり、

4歳年上ということもあってか私にとっては

すごく頼りがいのある頼もしい存在だった。

 

こんな人と結婚できたら、

いいなとさえ思っていた。

 

ところが、教師という仕事をしていると、

とにかく毎日が忙しすぎて

時間があっという間に過ぎていく。

 

 

・・・・

 

それから、

数年が経ち、

私もついに担任を持つことになった。

 

そんなある日、

担任していた生徒が、

問題を起こしてしまった。

 

その問題に疲労困憊していた時に、

まるでスーパーマンのように助けてくれたのが

校長先生とケンジ先生だった。

 

その二人の先生たちのおかげで

問題が大きくなることもなく

無事解決することができた。

 

私は二人の先生に心から感謝した。

 

そのことがきっかけで

校長先生とケンジ先生との距離が

相当縮まった。

 

そして校長先生がぼそりと

「君たちはすごくお似合いだと思う」

と笑いながら言った。

 

それを真に受けたケンジ先生から

お食事の誘いを受けた。

 

もちろん私はOKである。

 

 

ケンジ先生との食事が終わって、

公園を散歩している時に、

 

「僕はミキ子先生のことが好きです。

真剣に付き合ってくれませんか?」

とまさかの告白。

 

「え、えっー!!いいんですか!」

 

もう嬉しくて号泣してしまった私。

 

そこから結婚までは早かった。

 

その後2人の子どもも授かった。

 

結婚ってこんなに幸せなものだとは

思わなかった。

 

 

・・・・

 

 

さて、妹のサトコである。

 

自分が幸せな結婚をしたからではないが、

妹にも同じように

幸せな結婚をして欲しかった。

 

しかし、相変わらず、

結婚の気配はまるでない。

化粧っ気もない。

したがって男の影すら見えない。

 

この子はひょっとしてこのまま

ずっと独身を通すつもりか。

 

・・・・

 

それから、大学の同窓会の案内が届いた。

大学の同級生には結婚報告もしていなかったから出席してみんなに報告しようと思い、

またカズオくんのことも気になっていたので、参加することにした。

 

同窓会当日

 

カズオくん、

大学の専任講師になっていて、

しかも独身だという。

聞いてみると、

全然結婚する気がないみたいだ。

 

その時、私は、

 

「あれ、この人妹と

 

、、、、

 

ひょっとして、

お似合いかもしれない」

 

と直感した。

 

カズオくんや妹みたいな人種は、

誰かがお節介をしたり

背中を押してやらないと

なかなか動かないタイプだ。

 

そういえば私も校長先生に

背中を押してもらった。

 

よし、この二人のために

ここは私が一肌脱ぐか。

 

そう決めた私は、さっそく動いた。

 

直接私が関わってもあいつらはなかなか動こうとはしない。

 

ならば、

カズオくんの指導教官だった

先生に頼み込んでみよう。

 

あの先生の言うことなら、

カズオくんも絶対に動くだろう。

 

 

・・・・

 

しかし、

問題は妹だ。

 

待てよ、

確か少し前に、

妹は私のお気に入りの服を

欲しがっていたっけ。

 

よし、それだ!

 

私は妹に

「ねぇ、サトコ、

私のあの服欲しがっていたよね、

もしよかったらあげるよ」

とさりげなく言ってみたら、

 

サトコ「えっ〜!、あの服お姉ちゃんがすごく大事にしていた服だよね。なんで?」

 

私「その服あげるかわりに、

ある人に会ってみない?」

 

サトコ「ある人って?」

 

私「私の大学の時の同級生で、

独身の男。

大学の先生しているよ。

確か、彼も昔サッカーしてたらしいよ」

 

 

サッカーという言葉に敏感に反応したサトコは、

 

サトコ「????、えっ、

それ、ひょっとしてお見合い?」

 

私「まぁ、簡単に言えば、そうかな。。」

 

サトコ「・・・・・う〜ん、、、、、、、

まぁ、あの服くれるんなら、いいよ」

 

私「そう!、よかった!」

 

サトコとカズオくんが

もし幸せになるんだったら、

服など安いもんだ。

 

 

 

その後

しばらくして

 

、、、

 

 

 

この二人、

まんまと私の罠にはまって結婚した。

 

 

サトコ

「お姉ちゃん、ありがとう。

結婚して本当に良かった」

 

カズオくん

「ミキ子さん、ありがとうございます。

こんな素敵な方を紹介していただいて」

 

 

私「お姉さん、と呼びなさい(笑)」

 

 

 

「みんな幸せになれば

それでいいんですよ」

 

 

 

 

結婚って?

 

 

だから、

 

 

「出会うべき時に、

出会うべくして、出会った人」

 

ですって。