自動車工学
往復圧縮機の熱力学
ηυ’=(p1-Δp1)/(p1*Δp1)/(p1+ΔT)*(1-ε*((p2/p1)
軸受面圧(Pb)、周速(Vb)
小型圧縮機における軸受に懸かる面圧Pb≦10N/mm^2、周速Vb≦2000mm/s、PV値Pb・Vb≦2*10^4N/mmsを許容値とする。 クランク軸ブロックの設計
ピストン・クランク機構
クランク角度θ=0の時ピストンは上死点に、θ=180°の時、下死点に到達し、ピストン速度は上死点、下死点とも瞬間的に0になり、
ピストン最大速度は、連結棒とクランクピンが垂直に交わる時である。
ピストンの上死点からの変位xは次式で求められる。x=r(1-cosθ)+(r/4λ)(1-cos2θ)単位mmm
クランク軸の強度
クランク軸には、図9.3に示す通りピストン力F1max、ベルトによる軸荷重F及びフライホイールプーリ重量Fυが掛かり、これを2個の軸受で支持している。
しかし単純化し駆動軸に掛かる荷重を無視して、外力はピストン力のみに掛かるものとして計算する。
クランクピンの応力
クランクピンに加わるモーメントはM=Ftmax*ɭc(Nmm) ɭc=Bb/2(連結棒大端部の幅の半分)
曲げ応力はM=M/Z
軸受の選定と寿命
①実際荷重(R)=ʃω*Ro
②基本動定格荷重Cr 該当する軸受呼び番号を基に表9.3から選ぶ。
③速度係数ʃn=(33.3/n)^(1/3)
④寿命係数ʃh=ʃn*Cr/R
⑤寿命時間Lh=500*ʃh^3
不釣合
不釣合慣性力:F=mrω^2 gmm/s^2
①連接棒回転動不釣合質量と半径位置
連接棒回転質量は、大端部とロット部に代別される。ロット部は回転質量と往復質量の両者を持ち合わせているが、経験上ロット部質量の2/3が回転質量となる。
②クランクピン不釣合質量と半径位置(SF490F材料密度0.00785g/mm^3)
③クランクアーム不釣合質量と半径位置、クランクアームの分割法(SF50材料密度0.00785g/mm^3)
クランクアームは、半径r1の円弧、半径r2の円弧とそれらを結ぶ接線によって形成される。
r1=(dc+8)/2
r2=(da+4)/2
③-A ピンの円弧部
質量m1=πr1^2/2*(t*ρ)[g]
半径位置h1=4r1/3π+r [mm]
③-B 台形部
質量m2=r(r1+r2)*(t*ρ) [g]
半径位置
h2=r(r2+2r1)/(3(r2+r1))[mm]
③-C クランク軸円弧部
クランク軸を挟んでクランクピン部の反対方向にあるので符号をマイナスとする。
質量m3=πr^2/2*(t*ρ)[g]
半径位置h3=4r2/3π[mm]
バランスウェイトの面積と重心位置
①弓型
上部の弓型形状の断面積A及びX軸からの重心位置hは
A=1/2*r2^2(2α-sin2α)
h=(2*r2^3/3)*((sin^3α/A)+r
②台形
A=1/2(a+b)c
h=(a+2b)c/3(a+b)
③長方形
A=de
h=1/2d
④下部弓型
A=1/2・r3^2(2β-sin2β)
h=2r3^3/3・sin^3β/A
フライホィールプーリの設計
設計条件
1)軸動力346.2W、回転数880rpmの圧縮機を回転数1470rpmの電動機で駆動するためのVベルトを選定し、プーリを設計する。
電動機仕様:周波数ʃ=50Hz、極数P=4、回転数120*ʃ/P=1500rpm
電動機の滑りを2%とすると 1470 rpm
2)空気流速3m/s以上、全空気量1.5m^3/min以上のファンを設計する。
3)圧縮機のエネルギー変動分をトルク変動曲線から求め、圧縮機変動率を1/50=2%以下にするようなフライホールを設計する。
Vベルト長さLと中心間距離(C)
L=2C+π/2(D1+D2)+(D2-D1)^2/(4C)
10.1.3 Vベルトの種類と本数Zの決定
Z=Pd/Pc 設計条件 Vベルト種類A型 小プーリ径80mm 大プーリ径132mm 小プーリ回転数880rpm Vベルト呼び番号40
Vプーリの設計
α;呼び径71~100以下34° 100~125以下36° 125を超えるもの38°
r1=0.2~0.5 r2=0.5~1 r3=1~2