1歳の娘は、大きな声と身振り手振りで歌をうたうことが好きだ。
それから、いろんな色を使って紙いっぱいに絵を描くことが好きだ。
それから、ぴょん!ぴょん!て言いながらぴょんぴょん跳ねることが好きだ。
それから、歯磨きが苦手で最後はいつも羽交い絞めで仕上げ磨きをする。
それから、気に入りの草色のオマルで3回に1回くらいは上手に用を足すことができる。
でも、えらいね、すごいね、上手だね、ってほめているうちに
ふとためらわれる時がある。
それはたとえば、一心不乱に画用紙に向かっているとき。
ほめられなくても、本人が心から好きでたまらないってことがある。
それを私がほめることで、親の期待に応えるためにすることと
本当に自分が好きなこととの区別が分らなくなりはしないか、と
ふと、ためらわれるのだ。
今の恵まれた日本では、
誰のために何のために勉強するのか分かってない人や
自分の道を選んだのが誰なのか気づかずに人を恨む人や
何がしたいのか分からないと嘆いて五体満足で横たわるばかりの人。。。
こんな恵まれた日本では、
ハングリー精神を持たせることまでは難しいかもしれないけど
親の愛情過多や過干渉で、最愛の人間の自己実現という幸福を
知らずうちに横取りしてしまうようなことになりませんように。