資格を取っても、保育園で働きたいと思えない現実
長らく保育園で働くなかで、私は出産、子育てをしながら保育の仕事を続けてきました。
そんな私の娘も成長し、保育士・幼稚園教諭の資格を取得しました。
現在は、保育園で学生ボランティアをするなど、実習だけではなく、実際の現場にも触れています。
子どもが好きで、製作もピアノも好き。
資格も取り、実習もこなし、保育現場でのボランティアも経験してきました。
そんな娘が、あるとき、
「保育園や幼稚園では働きたいとは思わない」
と言いました。
私は、少し複雑な気持ちになりました。
なぜなら、娘が保育の仕事そのものを嫌いになったわけではないからです。
子どもは可愛い。
製作も好き。
ピアノも好き。
それでも、「働く場所として保育園を選びたいとは思わない」と感じたのです。
その理由の一つが、現場で目にした「休憩」でした。
休憩時間を十分に取れていないのに、給与からは当たり前のように1時間分が引かれている。
実際に働く人たちの姿を見て、娘はそんな現実を学生のうちから知ることになりました。
これから保育士として働こうとしている学生が、
「保育園って、こんな働き方なんだ……」
と感じてしまう。
これは、とても悲しいことではないでしょうか。
保育士不足が問題になっている今。
資格を取っても、保育園で働くことを選ばない保育士や幼稚園教諭がたくさんいます。
人材不足の原因は、単に「保育士が足りない」からではないのかもしれません。
せっかく子どもが好きで、保育士になりたいと思って資格を取った学生たちが、現場を知ることで希望を失ってしまう。
そんな現実があるのではないでしょうか。
長年、保育の仕事をしてきた私自身も、この現実をとても残念に思います。
「子どもが好きだから、保育士になりたい」
その気持ちを持って資格を取った人が、
「でも、保育園では働きたくない」
と思ってしまう。
そんな状況を、私たちは当たり前にしてはいけないのではないでしょうか。
皆さんは、どう思いますか?