売れなさすぎて、アパレルのお店で
タダ働きならぬ
マイナス働きをしていた私。

お店の売上もさることながら、自分の個人売上を取らないと、ボーナスも満足に貰えない仕組みだったうちの会社。


新卒1年目、カードを切懸命働いた私のボーナスは、なんと手取り3万6千円…

売れてる先輩が、100万円とかもらってる(らしい)姿を尻目に

これじゃあ、この間カード切ったワンピース代も払えない』と、胸をバクバクさせていた記憶があります。



そう、何を隠そう、うちの会社は
『売れている人が一番偉い』
『売れない奴は、人として生きる価値なし』

というルールがはびこる職場でした。

自分のセールススキルがなかったことは、
仕方がないけれど、
そんな環境の中で横行することといえば
売上の(熾烈な)奪い合い。

どのお客様が自分から買ってくれるか、
あの手この手で工夫を凝らし

(こういうとき、太客的ないいお客様は、だいたい店長が抱えてる)


店内に人が入ってこようものなら
我先にと声をかけにいく異常な競争不安

(なので、お店に入って有り得ないスピードで声をかけられて、怖がるお客様多数…ごめんなさい)

『最初に声をかけた人がそのお客様を接客』

(=先に声をかければ、他の人は手を出せない)というルールだったので、とにかく

みんな必死だったんですねー



お店に入ってこられたお客様が、商品の試着を希望されてご案内すると
『あのお客様、私が先に声かけてたから変わるね』といって、強引に交代させる先輩のことが、私は大嫌いでした真顔

先に声かけてたって、試着に案内したのは私だし、先に声かけたっていうなら、そこからちゃんと接客しろよ!
と心の中で怒号を飛ばしましたが、そんなこと言えるはずもなくガーン

ヒドい時には、会計後に
『あのお客様、先週私が同じ商品を接客した』といって、強引に売上だけ取りにくることもしばしば…


ねえねえ、会計後に言うとかおかしくない?
先週接客して買わなかったんだよね?
今日私だってちゃんと接客したんだから、なぜ奪う?

そんな疑問が頭をグルグル駆け巡り
店長に泣きつくも、事情が分からないので解決のしようもなかったみたいです。

そりゃそうか泣き笑い



そんなわけで、毎日下唇を噛み締めながら
一生懸命仕事をしながら行き着いた結論は

『私の名前を出して

 私に会うために

 お店に来てくれる

 お客様を作らねば!』


私を指名してきてくれさえすれば、
理不尽な先輩に売上を取られることもないよね、と。

そこで、生まれて初めて『お得意様』の必要性を痛感したのでした真顔




ただ、欲しいと思っても、すぐに出来ないのがお得意様。

欲しい欲しいと願い続けながら
先輩に売上をとられ、売れない日にカードを切る地獄のような生活はしばらく続くのでした…不安不安