- デッサンで、どうしたら 手のフォルムが狂わないようになりますか? | 渋谷美術学院、代表のひとりごと

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- デッサンで、どうしたら 手のフォルムが狂わないようになりますか?
  



手を見ない






















私は、ですけど


 








 


 








んー

といいつつ
無下にも出来ない性分なので




フォルムをあわせたいだけなら
見なくても正確に描けるくらいに
普段からよく観察をしておく
それだけで問題は無いです


手以外のすべてのものは
フォルムが狂わずに描けているのであれば
別の問題も考えられますが・・・
 
手に限ったことなのでしょうか?




やっぱり質問に対して
質問が湧いてきてしまうので
対話形式にならないと答え難いですね



続きは何処かに書いておきます
気長にお待ちくださいませ







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うーんとですね


これって一見簡単な質問なんだけど
単純ではない質問なんですよ
 
   

これは
行動学/心理学/脳科学/哲学も入って来てしまってる質問です
というよりも本来はそうしたすべての学問が
入り交じってデザインやアートは成り立っているので
実技のお勉強だけではなく色々なものに興味をもって
勉強しましょうね!



人間は2つの対象物を同時に見ることが出来ません
ここでいう2つの定義は
A☆手(モチーフ)
B☆画面(デッサン)
です


手を視ている時に
デッサンを視ていないでしょ?
同時に画面で描き込みを行っている時に
手をみていないですよね?
  
Aをみる
Bをみる
という行為を短時間に連続的に行い
作品制作をおこなっているはずです
 

そして 
このAとBを繋いでいるのは

人間の記憶です

ここでは短期型、瞬間型の記憶です


Aを視たあとに記憶が消えていたら
いつまで経ってもBは完成しませんね?

完全に消失してはいないとしても
その記憶はどこまで正確なのでしょうか?
どこまでの信頼性をおきますか?
これは個々人の領域ですね



かなり長くなるので
端折りながら行きます



次に

あなたが見ている「手」というものは
なんですか?

おそらく

「手」です

という答えが返ってくるとは思うのですが
手とはなんなのでしょうか?
手というものの定義が必要になります
根源的に「手」を「手」たらしめているものは何なのか?
そこがポイントです


探してみてください



次行きますね
  
あなたは手のフォルムが狂わないようにするには?という
質問をしてくださっているということは
自分の描いたデッサンの手のフォルムが狂っているということに
気付いているということになります
ということは描いている時は狂っていると思っていなかったが
冷静になって、もしくは他人から指摘され
狂っているということに気付いたのかもしれません
  
ここで人間の客観と主観というところに入っていきます
 
2つのものを同時に見ることができないように
自己の中の客観と主観を同時に
同じ強さで持つことは出来ません
 
どちらかが表れている時に
どちらかは隠れてしまっています
 
そうしないと、精神が統合出来なくなるからです



つづきます


人間は視覚に7、8割頼っているいきもの
なんてよく聴くと思うのですが
実際そうです

しかし
視覚というものをひとつの器官としてみると
これほど曖昧なものはありません
この曖昧さがクオリアと呼んでいいものです



手を思いっきり伸ばして人差し指を立ててください

そして次に

右目、
左目、
片目ずつ見てください

どちらも両目で見ているときとアングルが変わったでしょ?

ズレの小さい方が利き目です
 

人間はこの右目と左目のズレを
脳内で補完して
ひとつの画像としているのです

そして、このズレが
空間を感じるための大事なポイントになっています
だからズレは必要なものなのです

しかし、
そのズレを補正しているのは
結局、脳なのです

ということは?



っていうようなことを
ひとつひとつ時間を掛けながら
学院では教えていっています



「フォルム狂ってるよ!」
「もっとよく見て!」

っていうのは
ど~かな~???

っていうのが
私が最初に答えた回答の真意です



見えているものが絶対ではない

視なさい


ということです

 
もっと詳しく書きたいのですが
お仕事もたまーにはしないといけないので
このくらいでいいでしょうかね?

 


 










 







2011-12-12 12:58:33