前回までAIRBOW SPK-300の自作ジャンパーケーブルのレビューを書きました。
今回はAET PRIMARY S250の自作ジャンパーケーブルを聴いてみました。
前回の試聴でプラスが低域、マイナスが高域の接続が自分のベストだということがわかってますので、
今回はその接続以外は試しません。
これからのレビューは全てプラスが低域、マイナスが高域の接続だと思ってください。
主な試聴ディスクを紹介しておきます。
オリジナル・トラックスVOL.1 安室奈美恵withスーパーモンキーズ
このCDはバラード曲がすごく響きが美しくて、安室の幼い声と大人の声がブレンドしている魅力的な声が聴き所だと思っています。どの再生装置でもそれなりにいい感じで聴かせてくれるCDでもあります。
13/71-THE BEST SELECTION 尾崎豊
このCDはたしか当時優秀録音として雑誌に紹介されていたかと思います。
いい音を聴かせてくれるのはもちろんですが、静かな曲と激しい曲の振り幅が大きいCDでもあります。
OH MY LITTLE GIRL、I LOVE YOUは開放的な音空間で聴いてて気持ちよさを感じる楽曲です。
主にこの2枚で聴きました。
まず、AETのジャンパーケーブルに代えて一聴して受けた感想は時間の流れがゆっくりになったということでした。
以前の使用スピーカー パイオニア ピュアモルトVPから今のスピーカー ワーフェデール DIAMOND230に代えたときもゆったりと鳴るようになったなと感じたのですが、
またそこから一段とゆったりした鳴り方になったなと感じました。
購入前に動画で散々音の傾向は観察してきたので、その音どおりの変化の仕方になりました。
このケーブルの長所
・中高音がキレイ。
・音が自分に飛んでくるように鳴って、音像がスピーカーの前で展開する。
・蛇口を全開したかのような、引っ掛かりを全く感じない開放的な鳴り方。
・空間全体に音が散りばめられていて、面で音が飛んでくる。
・小音量でも中音量、大音量でもいずれでも楽しめる。
このケーブルの短所。
・低域が控えめな鳴り方。
・低音が控えめなので、結果、音の重心が高くなる。空間の密度も薄くなることで音が軽く聞こえる。
・自分の意志とは関係なしに音が自分まで常に飛んでくるので、音量が大きいと頭が疲弊する。
おおよそ以上の長所と短所を感じました。
このケーブルの一番の問題は、頭が疲弊するということです。
自分が音の質に関して特別神経質だからかわかりませんが、
自分が疲弊するということは他の人も少なからず疲弊することは間違いないと思います。
この試聴は、
レンタルルームの事業で使用するスピーカーでもあるため、お客様を満足させる音を引き出すためにやっています。
Xを見ている人はわかりますが、
屋号として、レンタルルーム CA-CH(カーチ)という名前を候補として挙げています。
CALM(穏やか)、CHEER UP(元気づける)をくっつけた造語です。
両者を結ぶーは→を表していて、
元気のない人の心を穏やかにして、さらに元気になってもらう、という心の動きを表しています。
SPK-300のケーブルはCALMの部分、穏やかになるための音を奏でます。
S-250はCHEER UPの部分、元気づける、気持ちを上げるための音を聴かせてくれます。
相反する音を奏でる2つのケーブルですが、どっちも素晴らしい音を奏でてくれます。
ですが、
この事業のコンセプトは「癒し」。
まず弱い人や傷ついた人を救えるような音楽を聴いてもらうことなので、
SPK-300で営業することになると思います。
オプションなどのなにかしらの方法でS250の音も聴いてもらうことは考えようかと思っています。
以上でジャンパーケーベルのレビューは終わりですが、
この試聴で思ったのは、
バイワイヤリングに対応したスピーカーは評価するのが難しいということ。
どの接続の仕方でも、どのケーブルでもコロコロと印象が変わってしまう。
まずベストの接続の仕方を探し、その上で、好みのケーブルを探そうと思えば、
ケーブルの付け替えを行って、
良いか悪いかを判断しなければならず、
オーディオなんてどのつなぎ方でも同じと思っている、大多数のオーディオに無関心な人は
そんな面倒なこと絶対やらないだろう。
オーディオを買っている人のほとんどは使いこなしには無頓着で、
バイワイヤリング対応のスピーカーの、一般がいう評価はほとんどあてにならないというのは、
このレビューを最初から最後まで読んだ人ならよく解るだろう。
2024.3.14
記述ミスがあったので訂正しました。
本文始めの方、前回の試聴で〜のくだりと
これからのレビューは〜のくだり。
マイナスが低域→マイナスが高域。