中学受験本番直前期の空気

具体的には年が変わってからの話になると思います。冬期講習が終わり、さすがに受験生としての風格のようなものを帯びてきます。気をつけないといけないのがこの年明けの名状しがたい雰囲気に必要以上のストレスを感じてしまい体調を一気に崩してしまうことです。

そうなりそうな場合には「ここまで積み上げてきた物量、過ごしてきた長い時間を振り返れば残り3ヶ月であろうが1ヶ月であろうがあまり大差は無いのかも知れない」と割り切りましょう(実際には学力は試験当日まで伸びます)。とにかくポジティブシンキングで。


安全な環境と時間の確保

最近の中学受験の過激さを語るような話ですが、年明けの1月からは小学校には行かず、塾の自習室や自宅での学習に時間を費やす家庭もあるとの事です。感染症、不慮のケガのリスクを考えるとそれらを排除したくなるし、すべきだというのは非常に良くわかります。そして小学校はそのどちらのリスクは高めというのも一般的な理解です。

加えてやはり入試本番に向けては「受験勉強」をとにかくいくらこなしても足りないくらい、少しでも時間を稼ぎたいというのも凄く共感できます。

つまり、リスクを減らしつつ最後の追い込みの時間を確保する。学校を欠席する事の是非を別にすれば合理的な判断だと思います。


我が家の計画

実際我が家でも2月1日の東京入試の約1週間前を目処に、2025年で言えば1月27日の月曜日から小学校を欠席しようと考えていました。

最初の入試は1月10日の栄東中でしたが、それ以降は2月1日まで入試が無いようなスケジュールを組んでいました。経験して分かったのですが、この期間は短いような長いような不思議な期間です。家族全員が人混みを可能な限り避け、規則正しい生活をして過ごしました。息子もそれまで同様に日中は小学校に通い、夕方からはサピックスがある日はサピックスへ、無い日はそれなりの自宅学習を。

様々な事に神経を使いつつも意外にも想像よりは平和な時間が過ぎていきました。


最後の決断

忘れもしないのですが、翌週からいよいよ小学校も休もうという前々日の土曜日、1月25日の昼前のことでした。

妻から「〇〇(息子)が話したい事があるんだって」と意味深な打ち上げが。多分事前に母親である妻には相談し、最終的に父親である自分に判断を委ねた形だったのかと思います。


「30日(木曜日)まで小学校に行きたい。」


なんでも1月30日には小学校の学校行事の一環で校外学習があるとのこと。友達みんなでこれまで準備を進めてきたから、そこには参加したい、と。そして予定していた1月31日(金曜日)の本番前泊には間に合うとも。

これまで散々「自分の受験だろ、大切な事は自分で決めな」と、時には鼓舞するように言い放ってきました。

それがあってか、9月には息子自身の意思で志望校を変更するといった事も。今回も最後の土壇場で自分の意思を表明してきました。

一瞬逡巡した上で「直前まで学校通って、万が一体調崩したりして入試に落ちても後悔しないか?」とも言いましたが「後悔しない」と強く言い切りました。


そこからは息子を外して夫婦2人で会話しました。

正直悩みました。リスクは避けたい、2日前まで通学するのはそもそも緻密に練り上げてきた計画の外でもありますし。

今思えば本人の意思で進めてきたとは言え半分は親が焚き付けてきた中学受験に対して、一番頑張ってきた本人が結果に責任を持つとまで言っているのであれば親がとれる選択肢は無いのですけどね。

私から妻には「落ちる時は自宅に居たとて落ちるし、その時に『だったら学校行けば良かった』って後々後悔させるのも可哀想だしな」と言ったところ、最初は妻も半ば呆れた感じではありましたが徐々に納得したのか、最終的には二人して息子の決断を尊重する事にしました。


一応約束として下記を守るよう息子と会話しました。

  • 校外学習だからといって調子に乗らない

  • 移動中含め無駄に走らない

  • しょうもない事でケンカしない

  • 暖かい服装

正直、入試直前に何を話してるんだろうとは思いました。


一方で今回のように、どんな時でもこの先大切な事や自分のしたい事は、自分で良く考えて、決めて、表明していって欲しいという思いがよぎったのも事実です。



ダイアモンドだね

AH AH いくつかの場面

AH AH うまく言えないけれど

宝物だよ

あの時感じた AH AH 予感は本物

AH 今 私を動かしてる

そんな気持ち

【DIAMONDS(ダイアモンド)】PRINCESS PRINCESS



最後はやはり気持ちだ、との思いだけでした。

自分が選んだ「ギリギリまでの小学校への通学」という事実がうまく入試本番に作用する事を祈りつつ。