10月半ばという時期

9月から始まった志望校別特訓や各種模試の受験なども少しずつ慣れてくる一方で疲労も蓄積されてくる時期です。
模試の成績などに関わらず疲労からくるイライラや焦燥感、不調とまではいかなくとも心なしか停滞しているような感覚に陥ります。
そんな時期なのに、そんな時期だからなのか昨年の今頃は当時は貴重と思われた半日を充てて志望校の学校説明会に参加していました。単なる回想録です。

最後の学校説明会

参加可否はもちろん子ども本人と相談の上で決めましたが、これまで観てきた文化祭の時のような高揚感は無くどちらかと言うと子どもの方は気怠さや不安が漂っていた感じでした。
そもそも6年生の10月半ばですから6年生の参加が少なかったのではないかと想定します。5年生以下の子どもとは大きく立ち位置が異なるのがこの時期の6年生のもう一つの特徴かも知れません。

最後の学校説明会の最後で

学校説明会自体は冒頭に生徒が作った学校紹介の動画視聴に始まり、グループ別に校内を巡るツアーを行う流れでした。文化祭などの他の行事とは違い、人も少ない校舎は意外に広く感じたのを覚えています。
ツアー終盤、これで終わりですと案内頂いた先生や先輩方と解散になった折に珍しく子どもが先生に質問をしました。質問内容ははっきり覚えていませんが入学後の学校生活に関するものだったはずです。
その質問の答えをもらった後に先生の方から「ところで君は何年生?」と聞かれ、息子が「6年生です」と答えた刹那、すかさず「どう?受かりそう?」と重ねるようにストレートな質問が来ました。
どう答えるのかなと子どもの方を見やると、少しの逡巡のあと「五分五分ですかね」と呟きました。それを先生は聞き逃さず「それじゃあ大丈夫だな。受かったらうちに来なよ。絶対後悔しないから。」と強烈なメッセージを発せられました。

ストレートなメッセージが持つ意味

子どもがどう答えたところで先生が準備したメッセージは恐らく変わらずに「大丈夫、受かったらうちに来なよ。絶対後悔しないから。」だったかもしれません。
ただ、ここまで自信を持って勧めることのできる学校は率直に言って凄いなと思いました。はたして自分が今働いている会社を他人にここまで直接的に勧められるか言うとやはり躊躇せざるを得ません。
このストレートなメッセージは子どもにはより強く響いたらしく、多くは語りませんでしたが緊張もあってか頬がわずかに紅潮していました。
なにせ9月に第一志望校に決めた学校ですし、迷いもまだまだあったものをある意味吹っ切らせてくれた経験だとも言えます。


夏が過ぎて何処へ向かう?
今僕らは季節失って
迷い込んだこの世界で
何をしてる?
何を見てる?
蝉から鈴虫 フェードアウト、フェードイン
夕暮れ帰り道 空には鯖、鰯、鱗、羊…
まだまだ夢の続き
天国まであと1ミリ
この瞬間がリアリティなら
きっとこれまでがファンタジー
【seasons change】Small Circle of Friends


10月から中学入試がリアリティを持ち始めます。これまでの数年間は別にファンタジーではありませんが、蜃気楼のようであった中学入試の輪郭がはっきりしてくる季節ですね。あともう少しで覚悟を決めていくタイミングになってきます。