過去にあったできごとを確認するときに、
「それって、震災前?後?」と聞いてしまう。
自分の中で「昭和」が一番長い時代だと思っていたけれど、
気がつくと、大きなできごとの多くは
「平成」の中にギュッと詰まっている。
阪神淡路大震災も大変な出来事だったけど
直接大きな揺れを体感した東日本大震災は、
やはり格段に怖い記憶で、いまだに怖い。
一晩仕事先で過ごして電車が動くのを待ち、
翌朝、猫のアサリンが待つ自宅に帰ったときに、
何の異常もない部屋の中から
うーーんと伸びをしながら出て来た平常心のアサリンを見て、
やっと緊張が解けたのを覚えている。
偶然なのかなんなのか、たまたまあの年の1月に
両親の近くに戻ることを決め、
40年間住んだ一軒家からマンションに引っ越して、
手持ち無沙汰の母に子猫の「くるみ」をプレゼントしたのが
震災直前の2月。
いろんな出会いが重なって、
「龍之介」と「みるく」を保護センターから引き取ったのは10月。
13年の間に、父も「アサリン」も「くるみ」も「みるく」も
いなくなった。
もう半年、ゆるゆる過ごしてくれれば、
リュウ坊は13歳になる。