一文字で伝わる場所

 

 

 

 

 

この一文字だけで、
そこが何の場所かわかる。

日本文化の面白さは、
こういうところにあるのかもしれません。

「ゆ」

それは単なる平仮名ではなく、
湯気や、桶の音や、
見知らぬ人同士の距離感まで含んだ記号。

昔は「玉」とあればビリヤード場。
街には、文字で通じる場所がいくつもありました。

家風呂が当たり前になった今、
銭湯は少しずつ減っています。

けれど、
たまには湯に浸かるために
外へ出るという贅沢もある。

その入口に灯る
この一文字が、
どこか誇らしく見えました。

 

何気なく見ているけれど、
そこには日本の文化が残っている。

できれば、
消えずにいてほしいと思います。