久しぶりの読後感。

今回はちょっとユニークと言うか、『改めて定義付けするにはどうすべきか』と考えてしまう様な内容でございます。

特集記事のメインである、『ラグジュアリースポーツウォッチの進化と真価』。

そもそも、『ラグジュアリーウォッチ』って、何ぞや……?

高級なスポーツウォッチ、高品質なスポーツウォッチ、貴金属で作られたスポーツウォッチ……『これ』という、時計業界全体が認める定義が無い中、特集を組んだクロノス誌には脱帽。

他誌は、時計そのもののカタログ的で、こういった深い記事は書けないはず。

ディープなファンでもない限りはそこまで求めないから、一般的な時計誌は成り立つんだろうな。

さて、肝心の内容はと言うと、著作権に触れるので書けませぬww

興味がある方には是非とも手に取っていただくということで……内容が分からない程度に思った事を。

・明らかに、現在の各メーカーはこのジャンルに力を入れており、ハイスペックで買い得なコレクションが増えてきている。

・工作機器の進化により、より複雑な時計の量産化が可能となったことから、今までに無い複雑なケースや精密な加工が施されたムーブメントが作られるようになった。

・ただし、各メーカーのラクジュアリースポーツウォッチに対する考えはバラバラであり、その考え方に対するアンケートに対してダラダラと言葉を並べている事から、『実際はこのジャンルについて、よく分かっていないのでは』という疑問がわく。ロレックスの考え方が分かりやすいぐらいに簡潔。まあ、ロレックスは『実用時計』であり、『ラグジュアリー』という考え方は、メーカー自身に無いかも。



以下、その他の記事について。



バセロン、いいなぁ。

オーヴァーシーズが純粋に『カッコイイ』と思わせてくれる時計だけれども、ドレス系は本当にオサレ。

古典回帰を上手くまとめているが、そこに現代の流行を取り入れてるのは良い。

まあ、少々大径ではあるけれども、ね。



106頁のダイバーは、ガチだ。

アンティーク好きとしては、このデザイン……たまりませぬ。



タグ・ホイヤーは今後、完全にCal.16をやめ、自社製に置き換えていくだろうな、と。

まぁ、完成品を購入でも問題ないメーカーである気はするし、SW500を使わないことからも伺えるか。



カレンダー、何気なく使っていたけど深いなぁ。

モーザーのギミックは今まで誰も考えなかったのかしら、と言うぐらい素晴らしい。

ロンジンが復刻デザインに、『デザインを崩しかねないデイト表示を加える』理由が分かった。

カネルさん、6年前の『マスターコレクション レトログラード』発表の頃から、あまり変わっていない。

やはり、情熱を燃やし続ける人は老いを知らないと言う事か。

カレンダーに関する記事、お二人が執筆なさっているが、136~139頁が広田さんで、それ以降が高木さんかな?

145頁は両氏のクセが出ていないから分かりにくいけど……。



付録のジュルヌ特集は絶対に読んで頂きたい。

日々進化するのがよく分かる、代表的なメーカーである。



兎にも角にも、時計ファンなら是非とも購読頂きたい、日本を代表する雑誌。

『本物を知る方々の、本物の記事』が読めまする。