欧州CLの準決勝セカンドレグ、カンプノウでのバルサVSインテル戦は、今時珍しい“ベタ引き”の試合だった。あそこまでインテルが引くと、さすがにホームのバルサといえでも点が取れる気配が全くなかった。インテルは、5バックどころか6バックだった。
モウリーニョという男、ポルトのような弱者のチームを率いた時は、強者に対して、攻撃的な姿勢で臨み打ち負かし、インテルのような強者の時は、守備的と受け取れかねない“上から目線”で打ち負かす。(チェルシーの時は、そこまで“上から目線”が徹底されていなかったような気がする。)だが、どのチームを率いても、相手を徹底的に研究し、弱点を突いていく点は共通しているような気がする。
勝利後、かつて通訳とコーチで在籍したバルサのファンに対して、両手の人差し指を突き出して、徹底的に悪者を演出した。
日本には絶対に存在しない時には死のリスクすら取る政治家のようだ。あの計算された言動も含めて、政治家を目指していたら、オバマ以上の政治家になれるかもしれない。ゴルバチョフや金大中に匹敵するかもわからない。
さて、決勝は、ファンハールとモウリーニョというかつてのバルサの師弟同士が“サンチャゴ・ベルナベウ”で相見える。欧州サッカーの奥深さを改めて思い知った。俺は、かつてファンハールが率いてリバウドがいた10年前のバルサが一番好きだ。TVで見ていても魅力的なサッカーがしているとわかり、睡魔が襲ってこなかった。
まあ、バルサがマドリーのホームで、ビックイヤーを掲げる可能性がなくなったのは残念だけど。