福山雅治が坂本龍馬を演じているNHK大河ドラマで、興味深いシーンがあった。龍馬が土佐を脱藩する回で、坂本家の家族が脱藩した龍馬の思いを受け止めながら、食事するシーンがあった。そこで、杉本哲太が演じる龍馬の兄が、「上士は威張っているが、家計は火の車じゃ。うちの本家の質屋を使っとおる。そこで、財産台帳を手に入れ、上士たちに対抗する。我らには我らなりの生き方があるんじゃ。」と言った。

 まさに、うまい立ち回り方だ。脱藩には、家族にも御家お取り潰しのリスクがある。それをただ受け入れるのではなく、生き延び方を模索する。こういう弱者のサバイバル方法は俺は好きだ。